アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

ギャンブル依存症

 大谷選手(29才)の元通訳、水原一平(39才)のギャンブル依存症は大きな事件に発展した。大谷選手のおかげで通訳の仕事があることも自覚せず、世話になった人にここまで迷惑かけるとは、依存症は極端に視野を狭くする病気だから、人を廃人同然にしてしまう深刻な問題だ。パチンコ依存症の者は我が国にたくさんいるが、窃盗までしてパチンコを続ける者はそう多くない。せいぜい給料をすべて使ってしまい家族の生活費が出せないという程度らしい。

 

 世の中にはギャンブル依存症以外に、アルコール依存症、薬物依存症など類似の病気があるが、借金をしてまで金を使うというのは「信用」がある者だけ。信用がなければ誰も物を掛けで売ってくれないし博打もできない。水原の場合、金の成る木「大谷」があればこそ、胴元は信用枠をどんどん上げてきただけで、普通の国会議員の通訳をやっていただけでは60億円も負けることはできない(水原は、これまで217億円勝って、278億円負けた由)。昔、大王製紙の息子(井川意高)がカジノの負け106億円を会社から違法に引出し、懲役4年の実刑判決を受けた事件があったが、彼の場合も信用があったからこそ、そこまでできたというものだ。

 

 日本はギャンブル依存症の者が他国に比べて圧倒的に多いという統計がある。これは街中にあるパチンコ屋のせいであることは明白だ。いろんな統計があって、確定的な数字は分からないものの、恐らく70万人ほどのギャンブル依存症人口の30~40%くらいはパチンコ依存症なのだろう。街中からパチンコ屋を消すことができたらギャンブル依存症は改善する。

 

 大谷選手の場合、もし万が一、彼が情けをかけて、水原の犯罪(本人に成りすまして他人の口座から多額の送金)を許したとしたら、水原の共犯とみなされ、最悪、米野球界から永久追放どころか、10年後から10年間にわたって合計1,000億円を受け取る予定の報酬も水泡に帰す恐れがあった。野球を続けてくれない大谷選手に対して、球団側が同額の損害賠償を請求し、将来債務をゼロにすることだって可能だからだ。

 

 博打というものは本当に恐ろしい。初めから負けてばかりいたら、早めに嫌気がさしてやめる筈で、こんな大きな債務を抱え込むことはない。時々勝たせてもらうから、依存症の者はその快感が忘れられず、「夢よもう一度」となる。大王製紙息子の場合、一度、150万円賭けて23億円の配当をもらった経験があったという。かけ金が1500倍になったということだ。稀にこういう幸運なことがあるので、博打はやめられない。会社から10億円借りてカジノをやっていた時も、一度大勝ちして全額返済できたことがあったという。勝てば返せると考えて掛け金はどんどん大きくなり、歯止がきかなくなる。

 

 水原の場合は、違法賭博であり、胴元は犯罪人だ。この手のプロにかかったら、絶対に素人は勝てない。カジノディーラーと仲良くなった上司が、一度、勝つ方法を教えてくれと頼んだら、「それは無理だが、負けない方法はある、明日から来るな」と言われたと教えてくれた。

8人目の破廉恥裁判官

 犯罪被害者の人権を無視してふざけた投稿をしていた岡口基一(キイチ)元裁判官(58才)、3日の裁判官弾劾裁判(国会議員14名で構成)で正式に罷免された。退職金も出ず、法曹資格も剥奪なので、弁護士になることもできない。幸い、伊藤塾が法学の専任講師として採用するというから、生活に困ることはないだろうが、東大法学部から司法試験に受かった勉強優秀な人物が、なぜに普通の人間の感情を理解できない化け物になったのだろうか。

 

 裁判官弾劾裁判で裁判官を首になった者はこれで8人になった。これまでの弾劾事由は裁判官が刑事事件で有罪になったことだが、今回は初めてSNSへの投稿を理由に罷免された。東京江戸川高3女子高生殺人事件の被害者遺族の感情を傷つけたと認定され、これは、裁判官の品位を辱める非行に当たると判断された。遺族から抗議を受けても投稿を続けた点も重視され、「表現の自由として裁判官に許される限度を逸脱した」という。非行の程度は著しいとして、岡口を罷免にした

 

 東京江戸川高3女子高生殺人事件(2015.11.14)は、コンビニでアルバイトをしていた被害者女子高生(17才)に、同じバイト先の元同僚の青木正裕(当時29才)が、化粧品の見本があるからアパートに取りに来ないかと誘って殺害した事件で、この犯人は無期懲役の判決を受けている。東京高裁の裁判官だった岡口は、この事件に関し、「首を絞められて苦しむ女性の姿に性的興奮を覚える性癖を持った男」「そんな男に無惨にも殺されてしまった」とSNSに投稿するなどして遺族の感情を傷つけ、東京高裁に文書による厳重注意の処分を受けた。

 

 この処分が気に入らなかったと見えて、岡口は「遺族は、俺を非難するようにと東京高裁事務局などに洗脳されている」などと投稿し、遺族について、岡口はSNSで「申し訳ないが、単に因縁をつけているだけですよ」などと投稿していた。

 

 東京高裁から厳重注意処分を受けた後も、岡口は、拾われた犬の所有権が、元の飼い主と拾った人のどちらにあるかが争われた別の裁判の判決について、意見を投稿し、「公園に放置された犬を保護したら、元の飼い主が名乗り出て『返して下さい』、え?あなた?この犬を捨てたんでしょ?3か月も放置しながら」とSNSに投稿している。勝訴した元の飼い主が高裁に抗議して、最高裁判所は分限裁判を開き、2018.10.17判決で、坂口に「戒告」の懲戒を課した。

 

 江戸川女子高生殺人事件の遺族は、岡口の裁判官弾劾裁判所への訴追を求める請求を行い、裁判官弾劾裁判でようやく今回、「罷免」判決が出たのだった。「遺族には申し訳ないが、これでは単に因縁をつけているだけですよ」などとSNSに投稿したことで、東京地裁判決2023.1.27付で、岡口は不法行為による44万円の損害賠償も命じられている。「SNSという拡散性の強い媒体で関係者の感情を傷つける投稿を執拗に行った」裁判官・岡口にも、基本的には、表現の自由は認められるのだが、裁判官の表現の自由には、市民の表現の自由とは異なる、裁判官の地位から来る限界があるということなのだ。世間知らず、常識持たずの裁判官は追放しなければならない。

新入幕で幕内優勝の快挙

 大相撲春場所、新入幕の24才尊富士(タケルフジ)が千秋楽に勝って13勝2敗で初優勝。新入幕の力士が優勝するのは1914年5月場所で優勝した元関脇・両國以来、110年ぶりの快挙だという。幕内最下位(幕尻)東前頭17枚目とはいえ、初日から8連勝して単独トップとなると、対戦相手も上位になる。9日目は小結・阿炎、11日目は大関琴ノ若と上位陣も皆やっつけて11連勝。この時点で敵は9勝2敗の大の里(西前頭5枚目)しかいない。横綱照ノ富士は、早々と7日目で休場、大関は4人いるが8勝3敗で追うのは尊富士に負けた琴ノ若と豊昇竜の二人だけ。

 

 12日目、大関・豊昇竜と対戦し、幕内初黒星、13日目、関脇・若元春に勝って12勝1敗と依然単独トップ。この時点で尊富士を追うのは、共に10勝3敗の大関・豊昇竜と前頭5枚目・大の里の二人だけ。尊富士がたとえ14日目・千秋楽と連敗して、豊昇竜と大の里が2連勝した場合、3人で優勝決定戦になる。但し、千秋楽は豊昇竜と大の里が対戦するからどちらかが負けて2人で優勝決定戦となる。結果は、14日目、豊昇竜が負けて4敗となり、優勝の可能性はなくなった。

 

 14日目、尊富士は前頭筆頭・朝乃山(元大関)に負けて12勝2敗、追う大の山は11勝3敗。但し、尊富士は朝乃山戦で右足首の靱帯を負傷し、歩けないほど深刻な状態になり、車いすで病院に搬送されるという事故が発生、千秋楽の出場は無理だろうと思われた。千秋楽、たとえ不戦敗となっても12勝3敗、大の山が千秋楽に勝てば同じ12勝3敗となり、尊富士と優勝決定戦になるところだが、尊富士が不戦敗で優勝は逃す。実際は、大の山は千秋楽、大関・豊昇竜に負け4敗となったので、尊富士は、たとえ千秋楽休場しても優勝力士になっていた。

 

 相撲にけがは付きもの、無理すると今後の相撲人生が台無しになるので、師匠の伊勢ヶ濱親方(元横綱旭富士)は休場を勧めていたそうだ。それに対して、部屋の大先輩、横綱照ノ富士は「お前ならやれる」「せっかくのチャンスに出なければ後悔する」と出場を勧めた。せっかくの目の前の優勝を、大の山の勝ち負けに委ねるのは男らしくないと、尊富士は出場を決意、そして千秋楽、前頭6枚目・豪ノ山に10秒ほどの速攻で勝利、堂々と新入幕初優勝を果たしたのだ。

 

 先場所の十両優勝に続いて、今場所の幕内優勝と、十両・幕内で二連勝した力士は史上初。初土俵から幕内初優勝までたったの10場所というのも史上初(従来の最速は貴花田の24場所)。新入幕から11連勝は元横綱大鵬しか持っていない記録という。優勝に加えて、殊勲賞・技能賞・敢闘賞の三賞も独占、今後の活躍がますます楽しみな青森県出身の24才だ。

札幌高裁判決:同性婚認めないのは違憲

 現状、同性の二人が婚姻届けを提出しても受理されない。これは個人の自由を制限するとして憲法違反だと訴えた裁判の判決は、地方裁判所では、札幌地裁・名古屋地裁東京地裁福岡地裁で「違憲」と出ていた。(唯一、大阪地裁のみ「合憲」と判断)3月14日、札幌高裁の判決が出て、初めて第2審で「違憲」の判決が出た。国が上告するから、最終、最高裁の判決を待たなければならないが、これでようやく国会で法律改正の運びとなるだろう。

 

 従来、国が同性婚を認めない根拠は、憲法第24条(家族生活における個人の尊厳と両性の平等)に次のような規定があるためだ。

第1項:「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。」

第2項:「配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して制定されなければならない。」

 

 2度も「両性」と記載されており、これは紛れもなく一人の男と一人の女のことを指すから、二人の男とか二人の女では、結婚は認められないという理屈だ。役所はこの解釈を基に、同性の婚姻届けを受理しない。「牛馬通行禁止」という看板が昔あったようだが、トラック・ラクダのような牛馬より大きなものは通行禁止と類推できても、大型犬はどうか、ロバは通行できるか、自転車・オートバイ・小型車は認められるかという議論になる。これまでの同性婚についての議論も、行きつくところ「牛馬通行禁止」の看板について議論しているようなものだった。

 

 今回の札幌高裁判決では、憲法24条1項は異性間の婚姻のみならず、同性間の婚姻も認めていると明確に判示した。国民の多くが同性婚を容認しており、社会の変化を受け止める必要がある。海外では37か国が既に同性婚を法制化しており、これら諸外国の外国人が日本に入国して在留するにあたり、日本だけ夫婦と見なさず家族滞在の在留資格を認めなければ、国際問題になる。そもそも、異性間の婚姻だけを認めて同性婚を認めないことに合理性はなく、同性婚を制度として定めたからといって、誰にも不利益や弊害は発生しない。300以上の自治体がpartnership制度を導入しており、我が国では5,000組以上のcouplesがpartnership制度を利用しているという事実もある。政府は「他の訴訟の判断も注視していきたい」などとのんきなことを言っている場合ではなく、現に重大な不利益を被っている人たちのために、早急に法制化に向けた議論を国会で始めるべきだ。

ローマ教皇が仲介できるのか

 ローマ教皇Franciscoがスイスの放送局のinterviewを受けた際の発言がウクライナの大統領Zelenskyの感情を逆なでしている。2月に収録され、3月20日放送予定という番組の内容が9日に公開されたからだ。

*放送局:「ウクライナでは降伏の勇気、白旗を求める人たちもいます。でもそれは強い側を正当化することになるという意見もあります。あなたはどう思いますか?」

ローマ教皇:「1つの解釈であることは事実だが、最も強いのは、状況を見て国民のことを考え、白旗を揚げる勇気、交渉する勇気を持って交渉に臨む者だと信じている。今日、あなたは世界の大国の助けを借りて交渉できる。状況が悪くなる前に交渉することを恥じないで。」

 

 世界のCatholic教徒10億人の精神的指導者であるローマ教皇が、2年も続いた戦争がこれ以上長引いても、双方の被害だけが膨らみ、最終的にウクライナが負けるだろうと独自の分析をしていることが分かる。Vaticanの情報収集力は米国CIAに劣らぬと言われるくらいなので、収集可能な情報に基づくと、そのような分析に至るのかもしれない。

 

 しかし、このローマ教皇には、誰が戦争を仕掛けて、誰が他国の領土を侵略し悪事を働いているのかという視点が欠けている。確かに殺し合いは、人間が神から授かった命を無駄にしているのだから、すぐにでもやめなければならない。そのためには戦い続けるのではなく、戦いを中断して話し合い・交渉をするのが重要だ。Catholic教徒同士で争っている場合は、ローマ教皇が仲介もできようが、戦争の相手が悪魔の権化のようなPutinときては、まともな話し合いなどできるはずがない。

 

 既にロシア軍兵士の死者は15-20万人、ウクライナ軍兵士の死者は3-5万人(両軍共に負傷者はその約3倍)といわれており、更にウクライナ側の民間人の死者・負傷者・行方不明者(未成年者の拉致も含む)を加えると、ロシアの30%ほどのウクライナにとって、今回の戦争の犠牲者の割合は、ロシアよりもウクライナの方が圧倒的に大きい。

 

 ウクライナにしても喉から手が出るほど停戦に持ち込みたいだろうが、悪魔のPutinの狙いは、現状の領土の固定だから、ウクライナは受けるわけにいかない。交渉の相手が悪魔の場合、仲介者ローマ教皇は、Crimeaを含めたロシアの占領地を悪魔に放棄させる方法があるのだろうか。祈りの届かない人間が交渉の相手であることが悲劇の原因なのだ。

百円ショップ生みの親逝去

 百円ショップ生みの親である矢野博丈(ヒロタケ)氏が80才で亡くなった。七転び八起きということわざがあるが、彼の場合は「八転び九起き」だという。中央大学卒業後、妻の実家のハマチの養殖業を引き継ぐも、知識も経験もなく3年で倒産、借金を踏み倒して夜逃げ。その後チリ紙交換、百科事典の訪問販売などいろんな仕事をして、最後は日用品の移動販売。空き地やスーパーの敷地にトラックを止めて露天商のような商売をしてきた。学生結婚をして大学を卒業してから10年で9回目の転職が、日用雑貨品の露天商だった。

 

 「自分は才能も運もない人間だから、神様が一生懸命働く以外に人生の選択権をくれなかった。」と言う矢野氏は、夜寝る前に、翌日販売する商品(日用雑貨品)に値段をつける仕事があって、充分睡眠の時間が取れなかったと言う。ある時、疲れすぎて夜の値札付けができないまま朝を迎え、出先で商品を並べたところ、お客から「これなんぼ?」ときかれる。でまかせに「100円」というと、結構商品の動きがよく、「全部百円」と張り紙をしたら飛ぶように売れるようになった。仕入値が100円以上のものもあるが、次からは100円以上する商品を仕入れなければ商売として成り立つ。百円ショップの原型ができた。

 

 「いつか1億円の売上を実現してみたい」と夢見ていたダイソー創業者は、今では年商5,891億円、国内3,367店舗、海外2,008店舗を展開する大手小売業に成長した。1時間で1億2千万円の売上だ。でも、本人は、事業成功の秘訣について、3つの哲学を述べるのみ。

第一:「恵まれない幸せ、恵まれる不幸せ」、第二:「仕方がない」、第三:「感謝」。恵まれていた環境にあれば百円ショップのideaは出てこなかった。「自分には能力と運がないから仕方ないんだ」と現状を受け入れるところから始める。愚痴を言っても仕方がない。そして、少なくとも健康な体をもらったことに感謝をし、お客さんが商品を買いに来てくれることに感謝する。

 

 ある時、自宅兼倉庫に深夜放火され、建物・商品・トラックすべてを失った。火災保険は掛けていない。銀行に融資を申し込んだら、100円の商品ではいくら売っても利益が出るはずがないと断られる。しかもこの業界はまさに自転車操業だ。店には76,000点もの商品があり、毎月700点ほど新商品を開拓している。採用されない商品の方が圧倒的に多い。飽きられたら終わり、もう店に来てくれない。安心した瞬間に「倒産」の二文字が頭をよぎる。あの世に引っ越して、やっと安心して寝ることができると喜んでいるかもしれない。

選挙前に政敵を殺害したPutin

 3月15-17日の大統領選挙を前に、Putinは最大の政敵=反体制指導者Alexei Navalny(アレクセイ・ナワルヌイ)氏を殺害した。Putinが、ロシア皇帝が住むような豪奢な宮殿を持っていることを、内部まで動画で撮って公表したことでPutinの最大の怒りを買い、2022年8月、飛行機の中で毒殺されかけたところ、ドイツの病院に助けてもらった経緯があるが、それでもくじけずロシアに戻ってきたら、過激主義を先導した罪で刑務所に送られていた。

 

 Navalny氏は弁護士から国会議員になった人物で、まだ殺されていなかった唯一人の実力者・政敵だった。Putinに毒殺されかけたにもかかわらず、安全なドイツから勇敢にもロシアに帰国したが、すぐに当局に拘束・収監されてしまう。でも彼は、自分の国も自分の信念も放棄したくない、裏切ることはできないという理由で、あえてPutinというトラが放たれている祖国に帰ってきた。

 

 「公正で自由な選挙により権力者を選ばなければ、国家は崩壊してしまう。Putinの偽りの国家は存続不可能だ。私たちは諦めてはならない。自分の信念を貫かなくてはならない。」と訴えていたNavalny氏死亡の報に、欧米各国からPutin非難の声明が出されている。過去23年余り権力の座に就いたPutinは自分に反対する数多の人間を殺してきた。毒殺、自殺に見せかけた事故死、変死など計り知れない。事件が発生した国では統治権を冒したとしてロシアに抗議をするも、犯人はロシアに帰国しており、Putinは知らぬ顔をしている。ロシア国内で起こった事件については、Putinが権力の座にいる限り絶対に真相はばれない。

 

 2年前、ウクライナ侵略戦争を仕掛けた頃から、戦争に反対する軍幹部、政府役人、Oligarch(新興財閥)などの実業家・超富裕層などが暗殺の対象になっている。2022年1月から今までの26か月間にPutinの指揮の元発生した暗殺事件は少なくとも49件、犠牲者の数は67人になる。(Suspicious deaths of Russian businesspeople (2022–2024) - Wikipedia)昨年8月にはロシア民間軍事会社Wagnerの幹部3人(Prigozhin、Utkin、Chekalov)を含む10名が搭乗していた飛行機が爆破され全員殺された。今回はNavalny氏一人だが、大統領選挙1カ月前という節目にどうしてもPutinとしては消さなければならない人物だったのだ。

 

 Navalny氏の死亡がすぐにロシアの民主化の契機になるとは思わないが、後世の歴史家が、この事件の後、Putinの運命が変わったと記すときが来ることを強く望む。