アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

スーダンの独裁者墓穴か

世界最悪の独裁国家スーダン北朝鮮か優劣つけがたいという中で、スーダンの大統領バシル(Omar HasanAhmad al-Bashīr71)が、訪問中の南アフリカで出国禁止になった。アフリカ連合の首脳会議参加のため、13スーダンを出て南アに入った。2009年、ICC国際刑事裁判所)から逮捕状が出ているが、外交特権で捕まることもなかろうと高をくくっていたのだろう。南アの裁判所はこれからICC本部のあるオランダに送還するか決定する。実現すれば、ICC逮捕状をもとに逮捕される国家元首第一号となる。彼は先にカタールで開かれた国際会議にも参加したが、その時は国連安保理常任理事国の中露が味方して逮捕を免れた。それ以来この男はICC加盟国に渡航していなかった。今回は人権団体からの提訴を受けて、南ア高等裁判所が、彼の出国を一時的に禁止する命令を出した。

 
バシルはダルフールDarfur地方イスラム系住民の大量殺害(民族浄化Genocide2003年以降だけで40万人以上殺害された)を指揮命令した張本人だ。もともと軍人で、1989年、軍事クーデターでスーダンの独裁者になった。アフリカでは人間はどんどん生まれてくるから、自分の所属するアラブ系スーダン人以外の人種は皆殺しにしても構わないという哲学を持つ。アラブ系住民に黒人系を襲わせたり、黒人系民族の間でも対立をあおって人口を減らし、南部に多いキリスト教徒にはイスラムへの改宗を強要する、応じない者は殺す、女性や子供は奴隷にするなど、めちゃくちゃな国家運営をしてきた張本人だ。Darfur40万人を超える民族浄化Genocide)も含めて、これまでに少なくとも150万人以上の大量虐殺の責任者だ。それはぞっとさせられるぐらいに凄惨なやり方で、世紀の人道的悲劇として、ICCのお尋ね者になった次第だ。
 
 2011年、南部は多くの犠牲を払ってようやく、南スーダンとして独立国家になった。バシルは南スダン独立記念式典に来賓の一人として来て、南スダンの独立を「祝福した」が、その後も、隣国南スーダンと軍事衝突を繰り返してきた、南スーダンの永遠の敵だ。人を殺すには武器が必要。バシルはその武器を中露から仕入れているから、危なくなったら中露に助けてくれと言うつもりだろう。しかし、今回の南アは特に中露に義理も借りもないので、バシルを南アに監禁しようとオランダに送ろうと自由なはずだ。彼に殺された大勢の犠牲者のためにも、是非ともこの男をオランダに強制送還してほしいものだ。そして法の裁きを受けさせなければならない。
 
 スーダン南スーダンの国境紛争問題は、国境地帯に存在する油田の帰属で、これまた永遠の紛争の原因となるだろう。南スーダンスーダンでは、原油埋蔵量は3:1で、人口比は1:4、つまり、一人当たりの原油に換算すると、南スダン:スダン=121と圧倒的にバシルのスダンに不利だ。だからこそ、バシルは新しい国境付近にある油田は、南スーダン国民にどんな犠牲が出ても、自国で取り込まなければならないのだ。隣国に武力侵略したバシルは、南スーダン独立記念式典における来賓として「祝福した」のに、その翌年から、「南スーダンは永遠に我が国の敵だ」と公言してはばからない。こんな奴はICCに処理してもらわなければならない。