アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

キングはどっち?

来月、ベルギーにアメリカの大手ハンバーガー店BurgerKingが一号店を開店する。BurgerKingが開店に先立ち、インターネット上で広告を流して、ベルギー王室から苦情が来ているという。BurgerKingとは「バーガー王様」の意味。しかしベルギーには実在のフィリップ(Philippe)国王(57才)がいる。BurgerKingの広告は、現存の国王のイメージ(漫画)とBurgerKingのマスコットキャラクターを使って、「どっちがキング(王様)でしょう?」というもの。
 
左にフィリップ国王のイメージ、右にBurgerKingのマスコットキャラクターを配置して、フィリップ国王を選ぶと、"Are you sure? Hewon't be the one to cook your fries."(彼はポテトフライを作れないけどそれでいいの?)と問いかけてくる。それでもなおフィリップ国王を選ぶと、次は"No"(間違い)という答えが出てくる。
 
このインターネット広告について、ベルギー王室側は「国王のイメージを利用するには許可が必要だ。しかし、たとえ許可を求められても、商業目的なのは明白で、許可することはない。」と激怒しているとのこと。このベルギー国王(57才)は父である前国王Albert二世(82才)が2013年早めに退位したため国王に即位した。そういえば、スペインの前国王ファン・カルロス(Juan Carlos79才)も2014年、早めに退位して、その長男フェリペ(Felipe49)が国王になった。
 
スペイン王室の前国王は、その名の通りドン・ファン(Don Juan)として広く名が知れているどころか、世紀の女たらしとして知られている。女王Sofiaと結婚する前、彼が18才の時、同じ年のBarcelonaの著名な銀行家の娘に子供を産ませており、婚外子だが実質の長男は現在60才のこの男性(Albert Sola)だ。スペインの法律で婚外子は王位につけないとなっているので、Albert Solaさんは、自分をキングにせよと求めてはいないが、前国王に自分を認知せよと最高裁に訴訟を提起した。
 
スペインには国王の免責特権があり、現職の国王である間は、民事・刑事の訴追を受けない。しかし、野生動物愛護団体の名誉会長をやっていたくせに、アフリカで野生のゾウ狩りをして怪我したりしてへまなことばかりやっていたので3年前退位した。国王でなくなったので、免責特権がなくなり、昔作った子供から認知せよと民事訴訟を提起されたのだ。DNA鑑定で否定できないという客観的証拠もある。
 
前国王Juan Carlosには、女王Sofiaとの間に長女Elena54才、2009年離婚)、次女Cristina52才、夫Unaki Urdangarinと共に詐欺罪などで訴えられ裁判中)と現国王Felipe3人の子どもがいる。前国王が結婚していた時に、Luxemburgのナイトクラブで知り合った女性に産ませた女の子がIngrid Sartiau (50)、現在ベルギーに住んでいる。彼女も免責特権を失った前国王に認知の訴訟を起こしている。最高裁の判決はまだ出ていないが、DNA検査の結果は出ている。スペインでBurgerKingの広告を出したら、人々はBurgerKingをキングに選ぶだろう。