アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

人工知能(AI)の功罪

世の中、人工知能(ArtificialIntelligence = AI)の話題であふれている。この世には各分野の専門家がいて、その専門家の中でも最高の水準の知識を持った者から並みの水準の者までたくさんいる。人工知能は、各分野の最高レベルの人に合わせた知能をすべて持つことができるので、現実世界には存在しない万能の超天才を現実化したものだ。あたかもEinsteinLeonardo da Vinciを組み合わせてその数百倍・数万倍もの疑似人間にしたようなものだから、唯一できないことは「不可能」と言って断念することぐらいだろう。全能の神にできないことは自殺だけというのに似ている。

 
既に囲碁の世界ではAIDeepMind製のアルファ碁)が最強の人間を破っており、人間の王座・名人は「人工知能を除けば王者」と説明するしかない。人間同士の戦いであれば、戦って初めて結果が出るというものだが、AIが相手では戦う前から結果が知れている。このAIを悪意のある人間が使うと世界を破滅に至らすことになるだろう。まずは簡単に殺人ができる。位置情報を使ってロボットを派遣すればいいのだ。対象の人間の顔を認識させれば個人が特定できる。人間の視覚より正確に把握するそうで、現に警察はこの技術を使用している。膨大な数の防犯カメラの映像から特定の犯人を探し出すのは人間業では時間がかかりすぎ、しかもAIほど正確ではない。
 
アメリカではAIを使ったロボットからひっきりなしに勧誘の電話がかかってきて、人々はうんざりしているとのことだ。必要な電話よりも迷惑電話の方が多いというのは、パソコンで受け取る迷惑メールに似たものだろう。パソコンに入ってくるウイルスにはvirus busterなどのウイルス対策softwareを買って設置しなければならないが、迷惑電話にもrobo-blocking toolを買って対策をとらないと、必要な電話が使えなくなるのだそうだ。便利なものを発明する人間もいるが、AIを使って負の効果を狙う悪者もいる。
 
万能のAIが多くの人間の仕事を奪うと予測する人もいる。確かに、AIはかなり多くの仕事をするのだろう。しかし、消え去る仕事のとなりで、AIを搭載したロボットを作る仕事が新たにできる。昔、国鉄の切符を切っていた職員たちは、自動改札機が設置されると全員その仕事は失ったが、代わりに立石電機の自動改札機製造部門の新たな仕事ができたし、保守点検の業務を請け負う技術者たちの新たな仕事が生まれている。会社の電話がダイアルインに変わった時には電話交換手の仕事がなくなり、配置転換になったし、和文タイピストという特殊技能の持ち主の仕事も、ワープロからパソコンに変わり、誰でも「和文」をタイプできるようになると、そんな職業があったことすら忘れられる。
 
今後、全自動運転の自動車が実用化されるようになると、運転手という職業がなくなるだろう。人間のうっかりミスはAIに比べると圧倒的に多く、人間は絶対にAIにかなわない。安全運転に適しているのは断然人間ではなくAIなのだ。そのAIが悪意のある人間に操られ悪事を働くようになれば、人類は破滅する。Trumpのような人間には任期があるので、いずれ悪事を働く地位から引きずり降ろされるが、AIには任期がなく、人類が滅びるまで活躍することができるからだ。