アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

大阪府北部震災に思う

618日午前758分、朝食中に強烈な地震を経験した。岸和田は後で知ったが震度4(強震)とまだ大したことはなく、高槻市在住の知人は震度6(烈震)で、阪神淡路大震災の時よりも強烈な揺れだったという。大阪市北区枚方市茨木市箕面市なども震度6だ。生まれて初めて経験した本格的な地震で、とにかくびっくりした。大地が揺れるのだから、地上に生きる動物にとってなすすべがない。ひたすら揺れが収まるのを待つしかない。家に武装した強盗が侵入してきた時のこわさもこのようなものなのだろう。強盗が帰って行ってくれるのを待つしかない。
 
地球が誕生したのは46億年前という。巨大地震(震度7=激震)が続いて陸地があちこちに移動し、2.5億年前にはすべての陸地が一か所にくっつき、超大陸パンゲアPangea)が出現したのだそうだ。その後、2億年前頃からPangeaが再度分裂して6000万年前頃には現在の6大陸に分裂した。ユーラシア大陸、アフリカ大陸、北米大陸南米大陸オセアニア南極大陸だ。1.3億年前から7000万年前にかけて、ユーラシア大陸の東端が分離して、現在の日本列島の骨格ができた。ユーラシア大陸と日本列島の間に日本海ができ、1500万年前頃に現在の日本海の姿になったというから、その間ずっと日本列島は大地震のたびにユーラシア大陸から太平洋側にで場所がずれたことになる。
 
しっかりしているように見える大地は、実はこのように大規模の地震によりふらふらとあちこちに移動するものらしい。特にユーラシア大陸の隅っこから分裂してできた日本列島は地盤が弱く、地殻変動が激しいつくりになっている。大地の乗る岩盤(プレート)が一つなら地球の歴史の中で地震に揺れる頻度は少なくて済むのだろうが、運悪く日本列島は3個のプレートが交わった地点に乗っている。太平洋プレート、フィリピン海プレートユーラシアプレートの3つの岩盤の圧縮力で巨大な地殻変動地震)を起こす。
 
6000万年前頃の最後の超大陸Pangea分裂の前後に直径10kmといわれる巨大隕石が地球に衝突して地球環境が激変、恐竜絶滅に至ったというから、我々動物にとって地震や巨大隕石落下は死活問題だ。幸いにして恐竜が絶滅したおかげで我々人間の先祖である霊長類が出現したのだそうだ。恐竜の時代にもしわれわれの直接のご先祖様が生きていたとしたら、いとも簡単に恐竜の餌食になってほどなく絶滅したことだろう。
 
人間の住む地球上で地殻が固定しているという場所はほぼない。違いは地震の頻度だけだ。ポルトガルリスボン地震は約260年前、その後とりあえずプレートは安定しているらしく次の大きな地震はまだない。だからといって未来永劫もう地震は来ないという保証はなく、ただ、人間は次の地震到来の予測ができないというだけだ。日本列島は震度7の大地震が今世紀に入ってもう3度発生している。2004年(新潟中越)、2011年(東北)、2016年(熊本)と来て、毎回絶滅寸前の恐竜の気持ちにしてくれる。人知の無力を感じさせてくれる自然現象だ。