アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

絶体絶命のトランプ

10年間Donald Trumpの顧問弁護士を務めたMichael Cohenがついに司法取引に応じ、Trumpがしゃべってほしくない事実をべらべら法廷でしゃべりだした。Mueller特別検察官のもとにある証拠によれば、Cohen元顧問弁護士の罪を足していくと懲役80年にもなるという。52才の弁護士がこれから懲役80年にもなったら刑務所で余生を送ることになる。すべて話すかわりに量刑を軽減してもらうというのが司法取引だ。Trump選挙対策本部長を務めたPaul Manafortも、親分がどうなろうと我が人生firstと司法取引に応じ、Trumpの秘密を公然としゃべりだした。
 
詐欺師Trumpの弁護士を務めるには、自分も詐欺師同然の嘘をつき、虚偽の書面を作成する必要がある。そうしなければ詐欺師から顧問弁護士費用がもらえない。大統領になった親分の嘘に比べれば自分の嘘は大したことはないとTrumpの財務報告を改ざんしつつ、ついでに自分の財務報告書も改善して脱税の罪にも問われた。20168-10月にかけて、Trumpとポルノ女優ら二人との性的関係を口外しないようにと口封じ料合計28万㌦(3,000万円)を選挙資金から拠出し、政治資金法違反で取り調べられているが、元顧問弁護士CohenTrumpの指示で支払ったと認めたのだ。噂は前々からあったが、大統領選挙前にそんな事実が暴露されればTrumpの勝ち目はなくなるから、Trumpはポルノ女優などとの関係は偽ニュースだと主張し、Cohenもあり得ないと援護射撃していた。
 
紙にメモを書くのが面倒なCohenは常に相手との会話を録音する習性があった。そのテープが家宅捜査に入った検察にすべて渡ってしまったから、Trumpと協力して嘘をつき続けることがかなわなくなった。こうなったら居直るしかない。自分firstで行くと決めて、司法取引に応じたようだ。余生を刑務所で過ごすには人生はあまりにも短い。Trumpのことなど考慮している場合でない。最悪懲役80年になっても時の大統領が恩赦をしてくれる可能性もあるが、判決が確定するときの大統領がTrumpである保証は何もなく、たとえTrumpであったとしても気まぐれの詐欺師が自分の恩赦をしてくれるかどうかわかったものではない。
 

第一、米国の大統領は、現職の間は訴追されないが、やめた後はその限りでないから、韓国の元大統領のように、やめたとたんに罪人になる可能性の方が高い。そんな男に自分の人生を託すわけにはいかない。これで、Trumpチームの重要人物Michael Flynn, Paul Manafort, Rick Gates, GeorgePapadopoulos, Michael Cohen皆司法取引に応じることになり、Trump包囲網はほぼ完成している。元Trumpの部下のSteve BannonMueller特別検察官に全面的に協力しており、Trumpはこれ以上嘘をついても反対の証拠を握られている。しかし、Trumpを有罪にするためにはまず大統領をやめさせなければならない。自発的にやめるような男ではないので弾劾手続が必要だ。11月の下院議員選挙で民主党議席を増やせば、下院で過半数を握る共和党が少数派になり、下院の過半数で大統領弾劾が成立する。後は上院で2/3の賛成が必要だが、下院で過半数が弾劾賛成なら、上院の共和党の中にも反Trump議員はたくさんいるから、恐らく可決されるだろう。世紀の詐欺師の命運は年内にはっきりしそうだ。