アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

絶体絶命のトランプ

ベトナムで第二回の世界トップペテン師会談(Donald Trump &金正恩)が始まった227日、米国では下院公聴会に長年トランプの右腕として活躍してきた弁護士MichaelCohenの議会証言が行われた。10年間にわたりトランプの内情を知り尽くしてきた男だけに、トランプとしては彼が何をしゃべるか気が気でならなく、金正恩との交渉もあまり身が入らなくて、結果、世界ペテン師トップ会談は決裂に終わった。(米国が知らないだろうと高をくくっていたカンソンの秘密ウラン濃縮施設を、実は手に取るように詳細を知っていて、金正恩の調子が狂ったともいわれる)

 
Cohen証言は主に3点重要なトランプの違法行為を証明したので、これから民主党主導の下院としては、Cohen以外の関係者の証人喚問をして、客観的証拠を積み重ね、現職大統領の違法行為・犯罪を立証することになる。これが待ちに待った大統領弾劾に至る大きな第一歩だ。
 
Cohen証言の第一は選挙資金法(Campaign Finance Law)違反。ポルノ女優と不倫関係にあったと公になれば大統領選挙で勝ち目はないので、13万㌦(約1,400万円)の口止め料を払って黙らせたというもの。選挙資金は選挙民が選挙のために使ってもらおうと寄付したお金だが、これをポルノ女優の口封じに使っていたとなると、国民を欺いたことになる。Cohenはトランプが自分宛てに切った小切手を証拠に提出し、そのお金で弁護士Cohenから相手の女性に払ったと立証した。個人の倫理的問題とは別に、国家が裁かねばならない違法行為だ。現に、Cohenは選挙法違反で既に有罪判決を受けている身だ。
 
Cohen証言の第二は、ロシアによるトランプの対立候補Hillary Clintonに対するサイバー攻撃をトランプは知っていただけでなく、承認したと証言したことだ。これには自分だけでなく、トランプの長男(Donald Jr.)、娘Ivanka夫婦、40年来のトランプ家のCFOであるAllen Weisselbergなども積極的に関わっていたといい、Clintonメールを暴露することになったことをトランプに伝えたところ、“well done!”(よくやった)と言われたと証言したから、トランプはそんなこと自分は全く知らなかったと言ってきて今日に至っているので、現在特別検察官が捜査中のロシアゲートにもつながる重要な証言になる。
 
Cohen証言の第三は、トランプの脱税・詐欺事件。トランプが所有するゴルフ場は5,000万㌦以上の評価のものらしいが、税務署に脅しをかけて1,970万㌦に下げさせたという。大統領執務室から脅しているので、これだけで立派な犯罪が成り立つ。執務中に固定資産税詐欺を働いているのだ。それどころか、父親が残した不動産をトランプが相続する時に評価額を何分の一かに圧縮して脱税したと言われており、そのために、従来の大統領が公表している個人資産をこの男は今まで一切公表してこなかった。(公表は法律上の義務ではなく慣習らしい) とにかく、間もなく特別検察官Mr. Moellerが完成させる報告書が司法長官の手に渡るはず、トランプに選ばれた司法長官が正直に発表するかどうか多少の疑問は残るが、かなりやばい内容になると想像される。なんとか弾劾に持っていき、この破廉恥な男を大統領執務室から追い出してもらいたいものだ。