アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

あっぱれ駐米英国大使

駐米英国大使が本国の外務省に送っていた極秘報告の内容が、それを見る立場にある何者かに暴露され、ついに駐米大使の辞任に発展した。Mr. Kim Darrochは、EUにおける英国の代表を務めたり、DavidCameron前首相の国家安全保障担当補佐官を務める等、英国では非常に重要なポストを歴任してきた超有能な外交官だ。先月Trumpが英国を公式訪問した時も、駐米大使として、米国大統領の訪問は大いに成果があったとコメントしており、強固な米英関係を維持するには、米国にとっても有益な外交官との評価だった。

 
ところが、そのようなTrumpに対する彼の評価は表向き(外交辞令)であり、本国の首相に送っていた極秘報告書では、白人至上主義のTrumpは無能な人物であり、彼の政府は不安定で、政権内部では部下がナイフを握って喧嘩をしているような状態("knife fights”)だから、いつ何時不名誉の中に大統領職を去ることになるかわからないとの本音の見通しを送っていた。(したがって、いつTrumpが失脚してもいいように、英国としては準備しておくべきというメッセージ)
 

大使という職業は、自分の思うこと感じることを率直に本国のボス(Theresa May首相)に伝え、英国政府が内政・外交で正しい判断を下すのに寄与するのを使命とする。その意味で、May首相は大使の極秘電が公になっても、Mr.Darrochには大使の職にとどまってほしいと伝えていた。ところが、Trumpが英国大使の本音が書かれた極秘文書に目を通すと、すぐさま英国大使を攻撃、この大使は無能で馬鹿で役立たず、今後一切こんなやつは相手にしないと言い出した。

 
一国の大使が大統領から無視されると、必要な情報を収集して本国に送ることもできなくなるから、ほどなく、Mr. Darrochは、自発的に辞任すると発表した。しかし、駐米各国の大使(特に欧州各国)は、ほとんどがMr. Darrochと同じ意見の持ち主で、だれ一人、Trumpは有能な大統領と考えている人はいないという。皆、内心ではとんでもない馬鹿で下品な男が大統領になったものよと考えているのだ。
 
それが証拠に、昨年の選挙で女性国会議員が議席を大幅に伸ばし、女を食い物にしているTrumpを攻撃しているが、あまりにもやられすぎと感じているTrumpが、非白人の女性議員4名に対して、白人でない国会議員は、そんなに不満があるなら本国に帰れと発言したのだ。Ms. Omarソマリア難民から米国籍取得)Ms. Ocasio-Cortezプエルトリコ系、米国生)、Ms. Tlaibパレスティナ系、米国生)、Ms. Pressley(アフリカ系、米国生)、これら4名の民主党女性国会議員一年生に対して、白人でないから国に帰れとは、程度の低い幼稚園児の発言ではあっても、大人の発言ではありえない。曲がりなりにも選挙で正々堂々と選ばれた議員に対して、白人でないから国に帰れなどと抜かした大統領は未だかって存在したことがない。あまりにも程度の低いアホなので、いつどういう形で失脚するかわかりませんよと、しっかりボスに報告している駐米大使は、さすが立派な洞察力の持ち主だと感じる。願わくば、一刻も早くこのアホ大統領がこの地位から失脚し、さっさと現在の妻Melaniaスロヴェニア移民)と妻の故郷に帰ってほしいものだ。