アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

ゴーン逃亡の実行犯逮捕

 昨年末(12月29日)、Carlos Ghosnが大型の黒い箱に隠れて、private jetで関空からトルコ経由レバノンに逃亡した事件の実行役3人のうち、2人が米国で逮捕された。元米軍特殊部隊(Green Berets)で活躍したMichael Taylor(59才)とその息子Peter Taylor(27才)だ。父Michaelは今年2月にDubaiから米国に帰国、子Peterは翌3月に同じくDubaiから米国に帰国、そしてPeterは今月20日発のBoston → London → Beirut (Lebanon)の航空便を予約していて、Lebanonに逃亡する当日の朝、FBIが逮捕した。この親子は逃亡のプロとして知れ渡っており、日本からの逮捕令状に基づき米当局が電撃逮捕、保釈条件なしで日本に身柄を引き渡すことになる。

 

 この大逃走劇ににつき、Ghosnが払ったお金は$2,000万(22億円)、東京地検が逮捕状を取っているもう一人の男はGeorge Zayek(ザイエク)、現在米国に滞在していないようで、Taylor父子が捕まったという情報を耳にしたら、当分米国には帰らずLebanonあたりに潜伏しているのが安全だと考えているだろう。22億円のうち、実費も相当かかっているだろうけれど、半分以上は3人の報酬だ。一生経済的に困ることはなかろう。

 

 息子Peter TaylorはGhosn大脱走劇準備のために昨年7月、8月、12月上旬の3回来日し、Ghosnの東京の住宅で少なくとも7回Ghosnと打ち合わせしている。そして、逃走日前日の12月28日にも再度来日して、Grand Hyatt Hotelで最後の打ち合わせ、この時、翌日Ghosnが一人でホテルに入れるように、カードキーを渡している。12月29日、Ghosnは自宅から徒歩でGrand Hyatt Hotelに向かい、Dubaiからprivate jetで関空に着いた父Michael TaylorとGeorge Zayekは新幹線で新大阪 → 東京に向かい、Grand Hyatt Hotelで4人が合流、Ghosnが着替えて4人一緒にホテルの部屋を出たとなっている。

 

 Peter一人は、成田空港から中国に向かい、父Michael TaylorとZayekは、Ghosnをつれて3人で品川駅へ向かい、新幹線で新大阪駅、そこから関空Star Gate Hotelに入った。22時、Star Gate Hotelを出て関空に向かう時は、自称ミュージシャンのTaylorとZayekが黒い大きな箱2個を携行していた。オーディオ設備と見せかけて一つの箱にGhosnが潜んでいたのだ。

 

 関空のprivate jet乗り場のX線検査は、巨大な箱に対応しておらず、Ghosnの潜んでいた大きな箱はX線検査を通過することなくPrivate jetに積むことができた。関空→Isbambul→Beirutとprivate jetを乗り継いで、まんまとLebanonに逃れたGhosnは、運悪く捕まったTaylor父子には感謝しているだろうが、充分報酬を払ってあるし、high risk, high returnという言葉もあるくらい、リスクがあることは彼らも知っての上のはずと、気の毒とも思っていないだろう。

 

 まだ、裁判が始まっていない自分の元腹心の経理担当重役だったGreg Kellyも、いまだ日本で囚われの身だが、彼も日本に年一度来るだけで、年俸2億円ほどの報酬を得ていたわけで、high risk, high returnと諦めてくれと思っていることだろう。商売にリスクは付きものだから。