アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

中国対G7(日米豪印英仏独)

 国際協調方針に戻った米国が中心になって、中国包囲網ができつつある。日米豪印のQuadに加えて、英仏独も対中国軍事同盟に加わることになったからだ。来月には、日米豪印仏5か国が、とりあえず、インド沖ベンガル湾海上共同訓練を実施する。夏までには英国も空母打撃群を南シナ海に派遣する予定で、それにドイツも加わることになっているから、まずは7か国による軍事同盟が確立する。人権派のMacron仏大統領は、ウイグルの人種撲滅(genocide)は絶対に許せないといい、英国は、香港の民主派弾圧は一国二制度国際公約違反だと非難する。ドイツも新型コロナで打撃を受けたのは中国の秘密主義が原因だと、英仏に追随する。

 

 選挙もなく、独裁者が支配する地球最大の国、中国。理論上の支配者は中国共産党だが、その実態は習近平個人だ。中国は一応「国」だが、国家と言えるかはなはだ疑わしい。憲法の「序言」に「毛沢東をトップとする中国共産党が革命により中華人民共和国を樹立した」と記載あるのみで、中国共産党が国家機関である旨の記載はない。革命軍団である中国共産党が国家を支配しているため、独立しているはずの三権(司法権立法権、行政権)も共産党支配下にある。実質的には、習近平が一人で三権を握っているわけで、これは近代国家とは言えない。(古代卑弥呼の時代はこれでもよかったのだろう。)

 

 14億の中国人に不満があっても、意見表明の機会は与えられない。SNS等の発言の場も100%共産党に監視されているから、少しでも独裁者習近平に不都合な情報はすぐに消去される。過去に、習近平パナマの秘密口座に多額の預金を持っているという情報がドイツの新聞で暴露されたことがあったが、これも中国国内ではすぐに消去されてしまい、今では「習近平パナマの秘密口座」というのは偽情報(fake news)として扱われている。もちろん、その後、彼の秘密口座はパナマから別の租税回避地(tax haven)に移されているのだろう。

 

 習近平は他国の弱みに付け込むのを得意とする。Australiaが新型コロナの発生源を厳密に調査せよと叫ぶと、すぐさま豪州産品を輸入禁止にする。牛肉、ワイン、エビ(lobster)などすべてだ。中国に頼っていた業者は強烈な打撃を受ける。しかし、救う神あり、豪州産ワインにFreedom Wine(中国にない自由のワイン)運動が起こり、新たな友好国が受け皿になってくれた。中国は台湾産パイン(pineapple)の輸出の90%を輸入してきたが、台湾が米国と仲良くして中国に反発するので、パインの輸入を禁止した。困るはずの台湾パインにはFreedom Pineapple運動が始まり、間もなく友好国に全量輸出され台湾の農家は実害を免れた。台湾産pineappleを輸入禁止にしたおかげで、中国のpineapple価格は3倍に上昇、結局被害を被ったのは台湾の農家ではなく、中国の消費者(国民)であった。自国民が苦境に陥ても、中国共産党はへっちゃらなのだ。

 

 日米豪印英仏独のG7は、共同で習近平に外圧を加えることにより、中国共産党内部の本質的矛盾から党が分裂し、独裁者に冷遇されている党幹部連中が習近平排除に動くだろうと予想しているのだろう。G7の軍事行動を触媒に、革命は内部から起こらなければならないのだ。