アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

日大を食い物にする輩

 学生7万人を抱えるマンモス大学「日大」の学生ほど気の毒な学生はいない。年間150万円ほどの授業料などを払うために、必死になってアルバイトをして、その上親から仕送りしてもらっているのに、理事長を辞任した田中英寿(74才)は、2018年と2020年の2年分のばれただけで、計1億1,800万円の不正な所得を隠し、5,300万円の所得税を脱税した容疑で逮捕された。田中の自宅や妻の経営するちゃんこ料理店従業員宅からは、2億5,000万円もの現金が見つかっており、彼がこれまでに不正に得た所得は、十数億円を優に超えると思われる。なにせ13年も理事長をやっていたのだから、大半は時効にかかっており、全体は決して把握できない状態にある。(今年6月に手にした2,000万円も、日大から不正に得た不当利得だが、来年、所得として申告するかもしれず、まだ所得税脱税の既遂にはなっていない)

 

 田中は「自分は何も知らん」ととぼけているようだが、妻が金を管理しており、税務申告も妻がやっているからといって検察が納得するものではない。日大付属病院建て替え関連で確保したリベートなどは、逮捕された籔本雅巳(61才)や井ノ口忠男(64才)などが詳細を供述しており、証拠もあって、田中本人が否定しても事実を変えられない。自宅にガサ入れが入って驚いた田中は、一旦病院に入院したものの結局逮捕され、今回、妻に害が及ぶと、その妻も体調を崩して入院したそうだが、ここまで内助の功で田中の不正収入を管理していた妻に脱税の嫌疑がかかると、妻の逮捕も時間の問題となる。検察は、不正所得である現金の大半を受領したのは田中の妻であることも確認しており、夫の所得と認識して妻が受け取った現金を税務申告しなかった場合は、所得税法違反の過少申告共謀罪になる。日大のドン夫婦も、今回の事件発覚で、第一巻の終わりとなるだろう。

 

 7万人の学生の払う授業料収入等年間1,000億円(文科省助成金90億円もある)以上の金を自由自在に処分してきたワンマン理事長が辞任したことで、億円単位の慰労金も支払われるのだそうだ。(解任されたらもらえないところ、今回、田中は辞任して慰労金を確保した)これでは「盗人に追い銭」ではないかと世間では言われている。苦学生のアルバイト収入をこんな男に払う「慰労金」に充てるのは、社会悪というべきものだ。日大の学生は今こそ全共闘を組織して立ち上がり、これ以上盗人に追い銭を払わせないよう理事会に圧力をかけるべきだ。もっとも、三十数人すべての理事は、田中の息のかかった者ばかりになっているそうだから、理事会が正常な判断を下すとは思われないが。

 

 田中の部下・井ノ口やお友達・籔本の罪状は背任行為(刑法247条、5年以下の懲役)だが、田中(及びその妻)の罪状は所得税法違反(10年以下の懲役)となり、より重い刑罰が待っているのかもしれない。学生から集めた金も文科省からせしめた金も私腹を肥やす財源にする元理事長には、最高に重い刑罰を科すべきだろう。このような腐った人間を、いやしくもアカデミックの世界のトップにつけるのは、はなから間違っていたのだ。このような人間は、田中一人ではないと思うが、とりあえずこの一人を消して、ほかの大学にも類似の人間がいないか徹底的に調査してほしいものだ。