アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

ウクライナでPutin軍敗退か

 2月24日に始まったロシアによるウクライナ侵略戦争、まだ決着はつかないが、ロシアの敗退が少しづつ見えてきた。ロシアは20万の軍隊を送って数日で首都キエフを占領する青写真を描いていたようだが、開戦から1カ月たっても街を破壊しただけで、ウクライナ領土奪還は実現していない。それどころか、20人送った将官のうち7人が既に殺害され、ロシア軍の戦死者は15,000人くらい、負傷者は通常その3倍ほどいるから4万人としても、投入部隊の25%以上が実戦から外れているはず、この数字は過去の戦争と比較して1カ月では極端に大きな被害なのだそうだ。

 

 変な比較だが、日米開戦を決断した日本軍も長期戦は持たないとわかっていたが、短期戦で成果を出し、有利な停戦交渉を進める戦略だったところ、現実は長期戦となり、全く違った結果になってしまった。今回のPutinロシアは、当時の日本軍と同じ発想で、短期で成果を出し、ウクライナの譲歩を引き出す目論見だったはずだ。軍事力の圧倒的な差からして、もしかしたら短期戦で完璧にウクライナを飲み込むことができるとも想定していたかもしれない。

 

 戦争が始まったら、アフガニスタンの大統領は、側近を連れて足早に国外に逃れ、国民を見捨てたが、Zelensky大統領は暗殺を恐れず、首都を死守すると宣言して、国民と共に国と領土を守っており、Putinの予想通りにはなっていない。米国、NATOなどがウクライナ防空識別圏を設定してロシアの戦闘機を打ち落とすようにすれば、ウクライナの被害はもっと少なくて済んだはずだが、第三次世界大戦を避けるため、直接参戦しなかったから、ウクライナの人的・物的被害がここまでひどくなった。

 

 しかし、米欧が提供した武器により、ロシア軍の被害も莫大になってきており、侵略一カ月の3月24日には、黒海の港Berdyanskに停泊中の大型揚陸艦(Alligator-class Saratov)が短距離弾道弾で爆破・炎上し、完璧に破壊された映像が公表された。同時にOrskなど他2隻の大型揚陸艦も被弾し大破・損傷したことが確認されている。大型揚陸艦は、戦車や武器・弾薬、兵士の食糧などを輸送する全長110mクラスの戦艦で、ロシアは旧ソ連時代から14艦持っていた。今回の攻撃命中で1艦は完全破壊、2艦が大破してもう1艦は損傷というから、ロシア側の被害は強烈だ。通常戦力も10~15%は損失しているとみられる。

 

 1カ月を超えて長期戦になると、ロシアは持たない。今回の戦費は一日2兆円を下らないとみられており、国家予算35兆円のロシアにとって、月間60兆円の出費はルーブル紙幣の大量印刷で賄うしかない。外貨保有高75兆円のうち43兆円は米欧日が凍結しており使えない。ロシアの国家予算は中国の10分の1、中国に助けを求めに行くしかないが、習近平はここぞとばかりに高飛車に出て、破綻しかけたロシアを属国にするだろう。Putinと習近平は、元々、友情など持ち合わせていない。単に、共通の敵が米国ということで一致しているだけ、敵の敵が味方なので表面上仲良しだが、したたかな中国は、今回のPutinの失敗を最大限利用して、中国の領土を拡大しようとするだろう。ロシアも北朝鮮も属国にできたら、習近平は、毛沢東を上回る指導者になるはずだ。