アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

史上最大の大泥棒Putin

 Putinは、ロシアがリースで借りている航空機を返さないと一方的に通告し、3月14日には、リース航空機の所有権をロシアの航空会社に移すことを認める法律を制定した。ウクライナ侵略戦争に対する欧米の経済制裁の一環で、リース契約の解除を通告したところ、ならば、ロシア国内にある借りた飛行機436機は没収するという手に出たのだ。いわゆる「借りパク」であり、リースの意味が分かっていない。盗ったものも借りたものも自分のものというロシア独特の発想だ。

 

 航空機リース世界最大手のAerCap Holdings(本社Ireland)は、航空機を1,340機所有していて、90か国200社ほどに貸し出しているが、そのうち約100機ほどはAeroflotなどロシアの航空会社に貸し出している。貸した航空機が戻ってこないことが確定したので、保険会社に$35億(4,500億円)の保険金請求を準備中という。ロシアで没収されたすべての飛行機が保険請求となると、保険金総額は$150億(2兆円)になると試算されている。

 

 しかし、Boeing、Airbusなど機体本体をロシアが没収したところで、今後は部品を調達することもできず、いずれ航空機は使用できなくなるだろう。正規の部品を使わずに運航できる期間は限られている。しかもかなり危険だ。ロシアは、人工衛星を飛ばすほどの技術を持っているから、ある程度の維持管理はできるだろうが、いつまでも無事に使えるとは限らない。ロシアが国内で運行している飛行機の半分は外国からのリースだから、ゆくゆくは国産航空機だけの運航となり、路線の打ち切りや減便を余儀なくされるだろう。

 

 ロシアは広大な国なので、移動に飛行機は必須だ。Putinの仕掛けた戦争のおかげで、国内の移動も不便になると、ますます、国民生活に打撃が及び、Putin批判に向かうことが予想される。ウクライナ侵略戦争はいずれ終わるだろうし、欧米の経済制裁も未来永劫継続するものではないが、経済制裁が解除された後でも、ロシアに対する航空機リースの保険料は大幅に上がるのは間違いなく、世紀の大泥棒の後遺症は、後々のロシアに重くのしかかることになる。

 

 ロシア軍は、ウクライナで住民を追い出した後の空き家から、家財道具(冷蔵庫等の電気製品)などを盗んで隣国ベラルーシに運び、そこからロシアに宅配便で輸送しているのが確認されている。また、ウクライナの倉庫から穀物を盗み出し、トラックでSebastopol港まで運び、ロシア商船に積んでシリアなど中近東に密輸している。既に穀物40万トンを売りさばいたという情報がある。今日のニュースでは、穀物を満載したロシアの商船が、イタリアでもエジプトでもレバノンでも盗品を積んだロシア商船ということで入港を拒否されているとのこと。

 

 国を挙げて盗人となり下がったロシアの先行きは非常に暗い。はやくPutinを処分して、年月をかけてまともな国になることを祈るばかりだ。