アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

Putin後のロシアは分裂する

 ロシアは、21の共和国から構成される連邦国家だ。Putinが仕掛けたUkraine侵略戦争の結果がロシア敗北、Ukraineから撤退となると、ロシアは分裂するだろうと予測する英国の著名な歴史学者がいる。Timothy Garton Ash教授(68才)は、英Oxford大学、米Stanford大学の教授を兼任するヨーロッパ史の専門家、妻はPoland出身。PutinがUkraineに勝てず、領土を増やすことができないことが確定すれば、負けたことになり、Putin時代は終わる。その場合、ロシアは15~21の国家に分裂するだろうという大胆な予測を発表した。(Ukraineの専門家は41の国家に分裂すると予測している)

 

 1991年、ソ連が崩壊して、Ukraine、Belarus、Kazakhstan、Uzbekistan、Turkmenistan、Tadzhikistan、Kirghiz、Georgia、Armenia、Azerbaijan、Moldova、Estonia、Latvia、Lithuania、Russiaと15の国家に分裂した。その最大の国家がロシアだが、ロシアにはAltai、Dagestan、 Ingushtiya、Mordoviya、Sakha、北Osetija、Chechenskajaなど21の共和国があるため、ロシアは連邦国家と言われる。最大のロシア系民族の他に194の民族がある多民族国家、宗教もロシア正教だけではなくイスラム教、ユダヤ教、仏教もあり、ロシア連邦を一つにまとめているのは、Putinという独裁者の秘密警察権力だけだ。Putinなき後は、一つの国家「ロシア」としてまとまる共通点も合理的理由もない。

 

 Ukraine戦争で戦死者が圧倒的に多く出ているのがイスラム圏なので、特にイスラム系共和国で、既に大きな不満が出ていて、Putinが失脚すれば、すぐに独立運動が激しくなるだろうという。住民に対する戦死者の割合が、首都モスクワのあるモスクワ州に比べて、60倍ほどになる共和国もあるという。ロシア国内では実態は公表されていないので、あくまでも推測のようだが、それでも、今回の戦争で被害に遭っているのは少数民族だ。彼らの不満は限界に達しているそうだ。

 

 但し、Putinが君臨している間は、Putinを批判するだけで逮捕され、政府高官がPutinを批判すれば秘密警察に消される。5月20日も、出張でCubaに行き、帰りの飛行機の中で体調が悪化し死亡したと発表された、ロシア科学・高等教育省次官、Pyotr Kucherenko氏(46才)、彼は政府高官ながら、Ukraineへの軍事侵攻を批判していた。公務員は実質的にpassportを取り上げられ、国外に出ようにもその自由がない。真正面から政府やPutinを批判する者は、この政府高官のように、機内食に毒を盛られ、ロシアに着く頃には死体になる。ロシア政府の発表では、死因は「心臓疾患」だという。