アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

モルモン教の狂気

今月になってモルモン教団本部は、文献によれば、教祖(Joseph Smith Jr.,18051844)に、少なくとも3040人の妻がいたということを、正式に認めた。公称、信者1,380万人(8才未満の洗礼を受けていない子供も含むので、疑わしい数字ではある)と言われている教会の一部の信者は、多少、衝撃を受けているという。この教祖様の妻には、14才の少女から56才の女性までおり、もちろん既婚者も含まれていた。一夫一婦制の米国で、なぜ重婚が実践されてきたのか、それは、モルモン教が信徒を増やして世界を支配する必要があるからだ。
 
Joseph Smith Jr.モルモン教を創始したとされる1830年は、ヨーロッパ各地から新大陸にやってきた移民が、それぞれ異なる宗派のキリスト教Protestant派)を信じていて、その宗派はほぼ無数に存在していた頃だ。若い敬虔なキリスト教Joseph Smith Jr.は、どの宗派が一番正しいのか悩み、祈り続けたところ、ついに神の啓示を受けた。これを書き記したのがモルモン経典だと主張する。父なる神、子イエスキリスト、聖霊の三位一体説を否定するから、カトリック教会からも、多くのプロテスタント教会からも異端とみなされている新興宗教キリスト教系)だ。仏教界から異端とみなされている創価学会によく似ている。
 
教祖が一夫多妻制を採用した経緯も、モルモン教団から発表されている。旧約聖書を勉強していた教祖は、なぜ、Abraham, Isaac, Jacob, Moses, David, Solomonに複数の妻がいたのか神に問うたところ、神は「私が命じたのだ」と答えられた。教祖にはEmmaという妻がいたが、1834年頃に天使が三度、彼の前に現れて重婚を迫った。躊躇していた彼に、三度目に現れた天使は、片手に剣を持ち、命令をきかなければお前を殺すと脅したので、これほどの女性を妻にしたのだそうだ。自分一人だけ一夫多妻を実践していては、いかにも不自然なので、ほかの信者にも重婚を薦め、教団の隅々まで一夫多妻制が行き渡った。
 
モルモン教新興宗教だから、信者の数が少なかった。一夫多妻制により子供がどんどん増え、子どもは自動的に信者にする。20才になった男性信者には、国外での布教活動を義務付ける。日本でも、たまに二人組の若い白人信者が片言の日本語で勧誘している姿を見かけるが、神の命令と信じているから、強引なところがあり、しばしば問題を起こしている。
 
米国では、正式に重婚は違法とされているので、現在、一夫多妻制は表面的には存在しないが、モルモン教徒が州の人口の70%を占めるUtah州では、モルモン教徒になった女性は、誰とも結婚せずとも、子供はたくさん産んでいる。たくさん信徒を作ることが神の御心にかない、現世的にも祝福がある。男性信者も、たくさん子供を産ますことにより、将来は神の国には入れると教えられている。僕の友人の妹も、あろうことかモルモン教徒になってUtah州に移り住んでいるが、子どもは10人ほどいる。その父親はすべて別人だそうだ。重婚という罪は犯していないが、これが本当に神様の望まれる姿なのだろうか。人間のための宗教が、教団のための手先に過ぎない人間を多数作っている現実がある。