アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

Crimea半島奪還間近

 2014年、不意打ちのようにロシアはUkraineの領土であるCrimea半島(27,000㎢、九州と四国を足して2で割ったような面積)を違法に占領し、ロシアの一部であると一方的に宣言した。PutinはロシアからCrimeaまでの陸路も占領して、陸路からCrimea北部に進入するのみならず、$40億(6,400億円)もかけてロシアとCrimea南部を結ぶ19kmの人工橋(Kerch Bridge)も作ってCrimea支配が永遠に続くと自国民を信じ込ませた。満州が日本領になったようなものだから、Crimeaがロシア領になって、大量のロシア人が移住した。日本より満州のほうが活躍の機会があると信じて満州に移住した日本人のように、新天地を求めて続々とロシア人がCrimeaに向かった。そして十数万のロシア軍もCrimeaに進駐し、CrimeaからUkraine攻撃を始めた。

 

 そんなロシア人・ロシア軍が今続々と新天地Crimeaを後にしてロシアに戻っている。Ukraineの中距離drone攻撃がロシアからの物資の補給を遮断しているからだ。Crimeaに物を運ぶには陸路・鉄道、Kerch大橋、黒海の海上輸送が主なルートだが、陸路・鉄道・海上すべてが空中drone、水中drone、無人水上艇に狙われて燃料を運ぶことができない。Kerch大橋も過去数度の爆破工作により弱体化しており、乗用車より重い大型トラック、タンクローリーや軍用重機などは通行できない。石油などの燃料がなければ火力発電ができず電力がない。夏の冷房も夜間の照明もない。電力がなければ電気ポンプでくみ上げる水道が使えないから水もない。電力がなければ鉄道も使えない。基本的にはガソリンもないので、たとえ闇で一部入手できたところで、Kerch大橋を渡ってロシアに帰るには10km~15kmの長い行列があり、19kmの橋を渡るのは一日がかりだ。もう二度とCrimeaには戻らないと強い決意をもって、自家用車に詰めないすべての財産は放置して祖国ロシアに引き返す。

 

 Crimeaの防空systemもUkraineのdroneで破壊されており、航空機も使えない。こうしてPutin自慢のCrimeaは完全に孤立してしまい、生活が成り立たないから逃げ出すしかない。ロシア軍も燃料・弾薬・飲料・食料補給がないので、家族のみならず兵士も自主的にロシアに帰ってしまった。Ukraineは武力でCrimeaを奪還したのではなく、すべての補給路を断ち、Crimea内で餓死したくないならKerch橋を通って帰れと言っているまで。すべてのロシア人がCrimeaから出て行った後は、いつでもKerch橋を爆破して元の海にしてしまう予定だ。そのため、橋の爆破は一番最後に残しているという。

 

 Crimeaはロシアにとって憧れの高級保養地だが、電気もガスも水なく、あるものはUkraineから飛来するdroneだけとなっては、不便で危険な土地でしかない。ロシア人にとってもうCrimeaは何の魅力もない半島であり、そこは日常生活を営むことができない場所でしかない。燃料を積んだタンカー、武器弾薬を積んだトラック、食料品積んだトラックなどはdroneに狙われ、Crimeaに到着することはない。Ukraineは武力でCrimeaを奪還したのではなく、全ての補給路を断ってロシア人が半島から去っていくよう仕向けただけなので、これこそ新型「孫子の兵法」(戦をせずに勝つ)ではないか。Ukraineに栄光あれ!

旧統一教会、韓国本部も解散へ

 うまくやれば新興宗教の教祖は莫大な財産を築くことができるというのは、日本のみならず諸外国も同じだ。旧統一教会は、韓国人詐欺師・文鮮明(1920-2012年)が1954年に韓国・ソウルで創立した新興宗教団体「世界基督教統一神霊協会」が発祥だ。「統一教会」を経て、最後は「世界平和統一家庭連合」と団体の名前を変更してきたが、所詮、あくどい金儲けのための新興宗教で、麻原彰晃(本名=松本智津夫)が設立した「オウム真理教」と本質は全く同じだ。どちらも最終的には全人民から金を吸い上げるため、政教一致国家を樹立することを目標として国家・政治の権力を入手しようとしていた。

 

文鮮明は16才の時、韓国でイエスキリストに出会い、神の啓示を受けたと主張、自分が地上に再来した救世主であると言いふらしていたが、内実は日本の朝鮮半島支配時期に抗日活動をしていた「日本憎し」の感情の強い男だった。朝鮮支配の罪滅ぼしに日本人は多額の金銭を韓国に払えと命令し、日本の統一教会(1959年設立)に、日本で集めた「寄付」の3分の1を韓国の本部に送金するよう命じた。内部記録によれば、1975~1984年の10年間で2,000億円送金させ、1999~2007年の9年間で4,900億円送金させている。日本の裁判資料では、2019~2021年の3年間で480億円の送金となっているので、検察が押収した資料では実態が分からなかったのだろう。

 

 文鮮明は4回結婚しており、4人目の妻が現在韓国の統一教会総裁である韓鶴子(ハンハクチャ 83才)。文鮮明40才の時に17才の韓鶴子と結婚した。文鮮明は92才で死亡、イエスキリストに出会ったことのない妻・韓鶴子が統一教会の総裁になるのは理にかなっていないが、宗教詐欺師の後継者としてはそれでいいのだろう。韓鶴子は、失脚した韓国の前大統領(尹錫悦 ユンソンニョル)夫妻に多額の金品を提供したとして、請託禁止法違反や政治資金法違反の罪に問われ、8月31日、懲役2年(求刑懲役13年)の実刑判決を言い渡された。教団の代表者が刑務所にいる間に、韓国の現大統領李在明(イジェミョン)は、憎き政敵(尹錫悦)に多額の献金をしていた旧統一教会を解散に追い込む決意だとのこと。日本に続いて、韓国の統一教会の教団解散も時間の問題になった。

 

 検察が教団本部に捜査に入ったところ、総裁・韓鶴子の金庫から日本円で30億円相当の韓国紙幣が出てきたと報道されている。1995年、オウム真理教教団施設に警察が強制捜査に入った際、隠し部屋に隠れていた麻原彰晃は、960万円の札束を身に着けていたと発表された。身に着けるか総裁部屋の金庫に隠すかの違いはあっても、この手の教団の「総裁」は金を集めるのが目的で、「人を救う」という口実で宗教活動をするのだ。統一教会では「献金摂理」を説くが、「信者は献金をすることによって救われる」と洗脳する。騙されないのが一番いいが、人間誰しも何らかの悩みはあるもの、その悩みに付け込んで財産を巻き上げるのが新興宗教の常套手段だ。

 

 1,400年ほど前の新興宗教だったイスラム教の教祖Muhammadには4人の妻がいた。どの妻の子をMuhammadの後継者にするかで教団内部で派閥に分裂し未だにもめている。文鮮明と韓鶴子の子は14名(内4名死亡)、教団の財産をめぐってこれから内紛が起こること間違いなし。

ロシアでは窓から転落死が日常茶飯事

9月はロシア下院議員選挙が行われる。しかし、Putinを批判する勢力とか戦争反対を主張する政党は裁判所が排除するから、立候補できるのは与党候補者しかいない。まったく意味のない選挙だ。元々ロシアで選挙と言っても開票は密室で行われ、民意は反映されないから、Putin延命のための道具に過ぎない。実質一党独裁の国で大統領の支持率は100%であるべきなのに、60%に落ちたなどと言わせているのは一種のガス抜きでしかない。

 

Ukraine戦争で兵隊の戦死者50万人以上、負傷者100万人以上も出しておきながら、まだしつこく戦争を続けようとするPutinは正真正銘のキチガイとしか思えないが、Libyaの独裁者Gaddafiの最後とかIranの最高指導者Khameneiなどの殺され方を見て、次は自分の身に降りかかるかもしれないと一番恐れているようだ。Putinのbody guard親衛隊800人、大統領を護衛する国家親衛隊5万人に守られてPutinは生き延びているようだが、買収される身内が一人でも出ると、自分がいつどこにいるか人に知られることになり、Putinはそれを一番恐れている。

 

政敵とか自分を批判する者等Timur IvanovはFSB(連邦保安庁)を通して暗殺してきたのがPutinの常套手段だ。猛毒の神経剤Novichokを使ってSergei Skripalを殺害、放射性物質polonium-210を紅茶に混ぜてAlexander Litvinenkoを殺害など、トップの指示による殺人事件はきりがない。他殺だけではなく、自殺に見せかけた不審死も後を絶たない。Putinを批判する資産家、高級役人等で不審自殺を遂げた者は、2022~2026年前半の5年半で107人に上る。遺書を残して拳銃自殺などだが、驚くことに窓から転落して死亡というのがその中に21人ほどいる。ロシア語を英語に翻訳してdefenestration(窓から人を放り投げて死亡させること)というのだそうだ。

 

Defenestrationと分類されている被害者には、Dan Rapoport, Ravil Maganov, Pavel Antov, Dmitriy Zelenov(ここまで2022年)、 Kristina Baikova(2023年)、 Mikhail Rogachev(2024年)、 Andrei Badalov, Vyacheslav Leontyev(2025年)などの富裕層実業家のほか、Alexander Lapin(2022年)、 Marina Yankina, Yuri Demin, Vladimir Egorov(2023年)、Artur Priakhin, Buvaisar Saitiev, Alexander Fedotov(ここまで2025年)などの政治家・高級官僚、Artem Bartenev(2023年)、Natalia Larina(2024年)のような裁判官もいる。単に反戦の発言をしたというだけでgraphic designerのGrigory Kochenov(2022年)、dancerのVladimir Shkiyarov(2024年)、音楽家Vladim Stroykin(2025年)なども高層住宅の窓から転落死している。

 

Ukraine侵略戦争を継続するというPutinの方針に異を唱える者は、たとえTimur Ivanov元副防衛大臣といえども、些細な法律違反を理由に懲役刑13年+資産没収などの目に遭う。ロシアで最も多くの富を貯めたのはPutinだが、富裕層が富を蓄積したのは違法行為のせいだと称して2022~2025年の4年間にPutinがoligarch(資産家)の個人財産を国有化(=没収)した金額は$880億(14兆円)に上る。これらの人たちは、窓から転落死するよりもPutinに全財産を寄付して命が助かったと自らを慰めているのだろう。

北海道のホタテが習近平に逆襲

2023年8月、習近平が日本産水産物の輸入を禁止したため、オホーツクの主力産品ホタテの業界が一時的に苦境に陥ったが、あれから3年、北海道のホタテ業界は中国なしに立派に独り立ちした。2022年の日本産ホタテ輸出額は910億円(この内51% = 467億円は中国向け)、2025年は906億円(中国向けほぼゼロ)と習近平ショックを完全に帳消しにした。

 

中国による日本産水産物の輸入禁止は、表向き東京電力の放射能汚染水が海洋放出されたため、安全面で問題があるという屁理屈だが、中国が海洋放出している原発の処理水のtritium濃度が日本の処理水の6.5倍あるという事実を伏せて、fake newsを流していただけだ。この中国の偽情報を信じた中国人は、日本の水産物は口にしないといい、一部の中国人に至っては、海がつながっているから中国で採れた海産物も一切口にしないというから、中国の水産物を扱っている業者は大打撃をこうむったという。

 

日本産ホタテ輸出の半分を輸入していた中国が突然輸入禁止にしたものだから、北海道の産地は大打撃を被ったが、中国の輸入は、ほぼ全量加工再輸出だったので、日本はVietnamやThailandなどで新規の加工業者を育て、3年後には中国なしにほぼ同額の輸出を実現することに成功した。元々中国の輸入業者は人手をかけてホタテの殻むき、整形、冷凍の加工をして再輸出していたまで、しかも主な仕向け地は米国(衛生上の理由から殻付きホタテの輸入を禁止)なので、日本にとっては、加工拠点(輸出先)が中国からVietnamやThailandに代わっただけだ。

 

中国による禁輸措置で苦境に陥った北海道のホタテ業者を支援するため政府が準備した1,000億円の補助金の一部で、自動殻むき機(Auto Sheller)を導入する北海道の加工業者が増えて、2025年の米国向け輸出額は250億円になり、米国は仕向け地別No. 1になった。しかも、中国で加工する場合、ホタテのサイズを大きく見せるため、リン酸塩を添加して加水処理をし、その後再冷凍するから、貝柱は甘味もうまみも失い、色も真っ白になり、加熱調理用にしか利用できなかった。日本で加工したホタテは、生食用にも適している。VietnamやThailandでは、中国のような処理をしないので、日本産ホタテの加工製品の品質が以前よりぐんと向上した。

 

自動殻むき機1台(4,000-5,000万円くらい)で、1時間当たり5,760枚のホタテ貝を処理するので、中国人の人手による殻むきよりはるかに効率がいい。習近平が今後日本産水産物の禁輸措置を解除したところで、商売は元には戻らない。もうホタテに関しては、わが国は中国を必要としない。習近平は年間467億円のホタテbusinessを失っただけで、北海道のホタテ業界に打撃を与えることに失敗した。

 

習近平は、過去、台湾のpineapple、Australiaのwine & lobsterにも同様の禁輸措置を通告し、一時的に輸出国に嫌味をしてきたが、そのたびに輸出国はたくましく新たな市場を開拓してきた。習近平は北海道のホタテでも墓穴を掘ったと言える。これはホタテの逆襲というものだ。

日系女性Peru大統領に就任

 Peruで初の日系女性大統領が7月28日正式に誕生した。6月7日の大統領決選投票結果は、Keiko Fujimori(51才)50.135%、対抗馬Roberto Sanchez(57才)49.865%、その差は約5万票弱。海外から郵送された投票用紙の到着を待ったり、接戦だから何度も数えなおしたりなどして、最終、選挙管理委員会が発表するまでこんなに時間がかかったという。何はともあれ、選挙で女性が大統領になるのはPeru史上初であり、その最初の女性大統領が現地では少数民族である日系人ということで大変名誉なことだ。。

 

彼女の父Alberto Fujimoriが1990年に大統領になった頃のPeruのインフレは76倍(7,600%)、Fujimori大統領2期目の1998年にはそれが6%になった。学者であり元大学総長経験者でもあるFujimori大統領の最大の功績だ。Peruはインフレだけではなく、経済停滞、治安、貧困、首都Limaとその他地域の経済格差、教育(識字率90%以下)などたくさん問題を抱えていたので、彼が大統領就任中に問題を解決しようと強権を発動した結果、人権侵害などで訴える反Fujimori勢力が出てきて、最終的に彼は失脚した。

 

 ケイコは2006年、元大統領のFirst Ladyという知名度を生かして国会議員になり政界進出。2011年、2016年、2021年と過去三回大統領選挙に臨み、毎回決選投票まで行って僅差で敗北してきたが、その一因は父Albertoの強権政治に反対する勢力が一定程度あったからと言われている。もちろん、Alberto大統領のおかげで生活がよくなったと肯定的に評価する国民も半分近くいる。2026年、四回目の大統領決選投票で、ついに僅差ではあれ、過半数の票を集めることができた。

 

 ケイコ大統領の解決すべき問題は山積みだ。まずは、独裁大統領の娘という汚名を払拭すべく、民主的に事を進めること。対抗馬Roberto Sanchezが左派に対して、ケイコは右派と言われ、米国Trumpの受けがいい。調子に乗ってTrumpの後ろ盾があるからとあの男のようなことをすれば、任期5年はもたないだろう。ケイコには過去、汚職のうわさも流れたことがある。10年で8人も大統領が交代したPeru大統領罷免・辞任の主な原因は汚職だ。権力を握っても給料以上の収入を得ず、本当に国民のために働くなら任期を全うできるはずだ。

 

 インフレは落ち着いたが、景気回復、高失業率(不完全質量者も含めると約50%)改善など経済政策は待ったなしだ。貧困問題(貧困層は人口の20%以上と言われる)を解決するには産業振興が必要だが、従来のような中国に依存するやり方では真の解決にならない(中国の利益になるだけ)。CPTTP 12か国及びAPEC 21か国の一員であるPeruは、日系大統領の強みを生かして、日本との貿易を通して経済活性化に尽力すべきだ。

 

 

 国民の生活が貧しいのはエリート層が政治を独占して国民のことを考えないからという政敵の主張に耳を傾け、貧困問題・失業・治安・汚職など5年かけて改善することができれば、日系大統領父娘の功績として永くPeruの歴史に刻まれることになるだろう。

Honey Trapに引っかかった米下院議員

この秋、米国で下院議員の選挙があり、California州のように、同時に知事の選挙がある州もある。California州知事選挙には10人ほど立候補しているが、その一人に民主党のEric Swalwell下院議員(45才)がいた。女性問題の事件で訴えられて、少し前に立候補を取り下げた。彼が30才の頃、中国人のスパイFang Fang(米国ではChristine Fangと称していた)と付き合っていた過去がある。Fangは中国情報機関のスパイとして2011年米国に派遣され、California State Universityに入学、同年代の大学生としては10才ほど年上だが、英語がうまく、中国系学生組織のトップになったりして大学内外で活躍していた。

 

Dublin市議会議員だった民主党の若いEric Swalwellにも近づき、2012年のCalifornia州下院議員選挙運動を手伝い、選挙資金集めも協力して、結果は当選。彼は選挙権もないFangと親しく付き合うようになり、彼女の勧めにより、Fangの友人という女性を彼の下院議員事務所(在Washington D.C.)のinternとして採用したりもした。この「友人」は、実はFangと同じ中国情報機関のスパイだった。下院議員Eric Swalwellの持つ国家機密を普通の「大学生」「女性」と思わせて入手し、せっせと中国本国の国家安全部に送っていたのだ。このスパイは、中国国家安全部から、彼らが欲しい書類の指示を受け、体を提供して情報を得ていたという。いわゆるHoney Trapだ。いい思いをさせてあげるから私のほしい情報をくださいねというもの。2015年には、下院議員と中国人スパイの関係がFBIの捜査対象になり、スパイの本性が見破られる寸前までいっているという情報が入り急遽Fangは中国に戻った。

 

California州立大学生だったFangは、2014年の下院議員選挙でEric Swalwellの選挙に積極的に介入しただけではなく、California州Fremont市長(Bill Harrison)や中部州の市長二人にも学生組織のトップとして近づき、肉体関係を持つなどして接近していたことがFBIの調査で分かっている。FBIの調査がSwalwellの身にも及び、Fangが中国のスパイであることが判明してSwalwellはやっと気が付き彼女との関係を断ったという。実際はFangが突然国外逃亡したため関係が断絶したというものだろう。

 

美人のスパイを各国に派遣してHoney Trapにより政治家に近づかせ、中国国家安全部乃至は中国共産党の必要とする国家機密に属する情報を入手させるという手法は、中国の国策でもある。2003年には、Katrina Leung(中国名・陳文英)という中国系米国人女が、中国の国家安全部の指令の下で、FBI捜査官二人と性的関係を結んで米側の機密情報を摂取し中国に流していたという、もっと重大な事件も発生している。スパイ防止法のある国ですら中国のスパイは自由自在に活躍している。我が国はスパイ防止法すらない状態で、中国にとっては、天国のような平和な仕事場と思われているだろう。

 

国防は軍事力強化だけではなく、敵の諜報活動・Honey Trapを早期の段階で封鎖し防衛するところから始めなければならない。まずはスパイ防止法を作ることが先決ではないか。

遅すぎた統一教会解散命令

 2022年7月の安倍晋三銃撃事件で、統一教会の違法性が広く世に知れることとなり、すぐにも解散命令を出すべきだったが、あれから4年経ってようやく統一教会(その後の改称で「世界平和統一家庭連合」)の違法性が裁判で明らかになり、正式に宗教法人としての統一教会は解散させられた。これまで宗教法人として税制面の優遇措置を受け、信者から膨大な寄付を取ってきたが、今後は暴力団と同様に、利益を得たら課税されるということだ。信教の自由は剝奪しないが、非常識な寄付を強要する自由は剥奪し、所得には課税することになる。

 

 1964年に宗教法人認証を取ってから、統一教会は、獲得した信者に積極的に多額の寄付を強要して莫大な金額の金を集め、本部のある韓国に送金していた。この闇献金商法を発明したのは文鮮明(2012年92才で死亡)、彼の死後は妻・韓鶴子(現在83才)が統一教会本部の最高責任者を務めている。統一教会も韓国で違法行為が表面化していて、昨年10月、尹錫悦政権への違法ロビー活動につき、韓鶴子は政治資金規正法違反・証拠隠滅教唆罪・業務上横領罪で起訴されている。

 

 統一教会の霊感商法は1980年以前から知られており、家に不幸があればそれはたたりだから、教会に多額の献金をすることであなたは救われるとでたらめを言い、自己破産するまで全財産を寄付させる。安倍晋三銃撃事件の実行犯・山上徹也の母親も典型的な統一教会信者だ。京大工学部卒の夫はアル中で自殺し、長男はリンパ腫で重病、母が自分たち子どもを置き去りにして教会に1億円以上の献金をして自己破産したから抗議の自殺を遂げた。そうこうしているうちに信者母の弟が交通事故で死亡、ますます多額の献金をしなければもっと大きな不幸が襲ってくると脅され、献金するためのお金を亡父の兄(弁護士)に無心し突き放されている。

 

 安倍晋三自民党は、自民党の票になるなら詐欺集団の宗教法人でも利用価値ありとして、統一教会の強引な霊感商法は見て見ぬふりをし、統一教会の名では活動しにくくなったから「世界平和統一家庭連合」に名称変更を認めるべく、2015年8月、当時の首相・安倍晋三と文科大臣・下村が「政権トップ案件」として強引に進めたのだ。本来、団体の活動に変更がなければ、文科省文化庁は名称の変更は認めない。例外的に認められた経緯を記した行政文書は、裁判で開示命令が出されたので、いずれ明らかになるが、この名称変更は自民党の票のために国民を欺くものだった。統一教会と自民党の密着により、違法宗教法人が先月まで長生きしたけれど、山上氏の事件が発生してやっと我が国に正義が戻ってきつつある。このような人を無期懲役(奈良地裁判決)にするのは問題だ。最高裁で軽い有期刑になるのを期待する。

 

 オウム真理教は宗教を利用した殺人等の刑事犯集団であるのに対し、統一教会は宗教を利用した違法献金勧誘事業をする詐欺集団(民法上の不法行為集団)の違いだけで、どちらも宗教を隠れ蓑に悪事を働く集団である。銃で脅すのも言葉で脅すのもどちらも不法行為に変わらない。オウムに比べて統一教会が長く生き残った理由は、有力政治家の庇護があったからと総括できる。もし安倍晋三が生きていたら、今回の統一教会解散命令は出せなかったのではないか。