アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

8人目の破廉恥裁判官

 犯罪被害者の人権を無視してふざけた投稿をしていた岡口基一(キイチ)元裁判官(58才)、3日の裁判官弾劾裁判(国会議員14名で構成)で正式に罷免された。退職金も出ず、法曹資格も剥奪なので、弁護士になることもできない。幸い、伊藤塾が法学の専任講師として採用するというから、生活に困ることはないだろうが、東大法学部から司法試験に受かった勉強優秀な人物が、なぜに普通の人間の感情を理解できない化け物になったのだろうか。

 

 裁判官弾劾裁判で裁判官を首になった者はこれで8人になった。これまでの弾劾事由は裁判官が刑事事件で有罪になったことだが、今回は初めてSNSへの投稿を理由に罷免された。東京江戸川高3女子高生殺人事件の被害者遺族の感情を傷つけたと認定され、これは、裁判官の品位を辱める非行に当たると判断された。遺族から抗議を受けても投稿を続けた点も重視され、「表現の自由として裁判官に許される限度を逸脱した」という。非行の程度は著しいとして、岡口を罷免にした

 

 東京江戸川高3女子高生殺人事件(2015.11.14)は、コンビニでアルバイトをしていた被害者女子高生(17才)に、同じバイト先の元同僚の青木正裕(当時29才)が、化粧品の見本があるからアパートに取りに来ないかと誘って殺害した事件で、この犯人は無期懲役の判決を受けている。東京高裁の裁判官だった岡口は、この事件に関し、「首を絞められて苦しむ女性の姿に性的興奮を覚える性癖を持った男」「そんな男に無惨にも殺されてしまった」とSNSに投稿するなどして遺族の感情を傷つけ、東京高裁に文書による厳重注意の処分を受けた。

 

 この処分が気に入らなかったと見えて、岡口は「遺族は、俺を非難するようにと東京高裁事務局などに洗脳されている」などと投稿し、遺族について、岡口はSNSで「申し訳ないが、単に因縁をつけているだけですよ」などと投稿していた。

 

 東京高裁から厳重注意処分を受けた後も、岡口は、拾われた犬の所有権が、元の飼い主と拾った人のどちらにあるかが争われた別の裁判の判決について、意見を投稿し、「公園に放置された犬を保護したら、元の飼い主が名乗り出て『返して下さい』、え?あなた?この犬を捨てたんでしょ?3か月も放置しながら」とSNSに投稿している。勝訴した元の飼い主が高裁に抗議して、最高裁判所は分限裁判を開き、2018.10.17判決で、坂口に「戒告」の懲戒を課した。

 

 江戸川女子高生殺人事件の遺族は、岡口の裁判官弾劾裁判所への訴追を求める請求を行い、裁判官弾劾裁判でようやく今回、「罷免」判決が出たのだった。「遺族には申し訳ないが、これでは単に因縁をつけているだけですよ」などとSNSに投稿したことで、東京地裁判決2023.1.27付で、岡口は不法行為による44万円の損害賠償も命じられている。「SNSという拡散性の強い媒体で関係者の感情を傷つける投稿を執拗に行った」裁判官・岡口にも、基本的には、表現の自由は認められるのだが、裁判官の表現の自由には、市民の表現の自由とは異なる、裁判官の地位から来る限界があるということなのだ。世間知らず、常識持たずの裁判官は追放しなければならない。