アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

裁判員裁判を無視する裁判官

一審裁判員裁判で死刑判決が下された二件の上告審で23日、最高裁の決定が下った。共に東京高裁判決通りの無期懲役に確定した。二件とも東京高裁で死刑から無期懲役減刑した裁判長は村瀬均(裁判官)。一件は平成21年、千葉県松戸市のマンションで、大学4年の女子学生を包丁で脅して現金、キャッシュカードを奪い、証拠隠滅のため女子学生を刺殺し、翌日現場に戻って部屋に放火した事件。もう一は、同じく6年前、東京・港区のマンションで、飲食店店長(男性、当時74才)が、強盗目的で侵入してきた男に包丁で首を刺されて殺害された事件。
 
松戸市の女子大生殺害事件の犯人は、竪山辰美(53)、強盗致傷事件で7年間服役し、出所直後から強盗致傷や強盗強姦事件を繰り返した男だ。被害者も死亡しており、更生の可能性乏しいと裁判員裁判では死刑になったが、村瀬裁判官は死者が一人しか出ていないから死刑にすべきでないと結論付け(東京高判平25.10.8)、最高裁もこの論理に沿った結論を出した。
 
東京の飲食店店長殺害事件の犯人は、無職の伊能和夫(64)、妻と娘の2人を殺害し20年間服役、出所後わずか半年で今回の強盗殺人事件を起こした。この男も妻を殺害した後自宅に放火し、子どもを焼死させている。合計3人も殺しており、更生の可能性乏しいと裁判員裁判では死刑になったが、村瀬裁判官は、妻子殺害事件の罪は償っており、今回の強盗殺人事件は性質が異なるとして、今回の死亡被害者一人だけだから、死刑にするほどの罪ではないと結論付け(東京高判平25.6.20)、最高裁もこの論理に沿った結論を出した。
 
これまでに裁判員裁判で死刑判決が下されたにもかかわらず、控訴審で覆された例は3件ある。3件ともすべて東京高裁扱いで、しかも同じ村瀬裁判長が出したものだ。三件目は5年前に発生した長野一家三人殺害事件。4人の共犯のうち、主犯3人を裁判員裁判で死刑にしたが、村瀬裁判長は、その一人、会社員池田薫(39才)につき、強盗殺人・死体遺棄に主体的に関わっていなかったとして、無期懲役減刑した。現在最高裁で審議されているので、無期懲役確定ではないが、被害者が3人でも、主体的に犯行に加わっていなければ死刑にならないと主張する。
 
娘が殺され、裸にされて燃やされた遺族の気持ちが理解できない人間に、裁判長を務める資格があるのだろうか。死刑にするには被害者が二人以上必要という信念を持っているようだが、このような凶暴な人間の姿をしたものを娑婆にのさばらしておけば、曲り曲がれば、いつかこの自分が二人目の被害者にならないとも限らない、と考えることはないのだろうか。自分は絶対に被害に遭うことはないと確信しているのかと想像するが、そのような者に我々の気持ちが理解できるだろうか。
 
最高裁2件の裁判の無期懲役を決定したのは千葉勝美裁判長、納得いかない人は衆議院議員選挙の時の最高裁裁判官国民審査で✖を付けなければならない。村瀬裁判官については罷免の運動を起こしてはどうだろう。より安全な日本を作るために、常識のある裁判官に活躍してもらいたい。