アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

歳費不正請求により英元国会議員に懲役1年半の実刑

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国労働党元国会議員チェイター(David Chaytor)は証明されただけで過去6年分の歳費不正請求額約775万円($93,000以上)に対し、英国の裁判所は1月7日懲役1年6カ月の判決を言い渡し、同元議員は即刑務所に収監されることが決定した。彼が捏造した経費にはロンドン市内の自己所有の建物に払った事務所家賃、ランカシャーにある痴呆症の母親所有の家屋に払った事務所家賃(彼は母親の後見人の立場)、ITサービスを受けたとする偽造領収書などがある。ばれた分は返還すれば済むとか、発覚した母親からの贈与に対する税金は後で払えばチャラになるという甘いものではない。英国の裁判所は国民が国会議員に寄せていた信頼を裏切ったもので結果は重大として懲役1年の刑を二つ、懲役1年6カ月の刑を一つ言い渡したので、結果的に彼は一番長い懲役1年6カ月の実刑となった。事の発端は2009年6月、新聞(The Daily Telegraph)が複数の国会議員の歳費不正経理を暴露したことによる。英国民は貪欲で議員という立場を悪用した者たちを糾弾した。昨年2月チェイターのほか3人の元国会議員が同時に起訴されたがその3人は個別の裁判を受けているのでいずれこちらも同じ厳しい判決が出る可能性がある。この3人の一人は元保守党(他二人は元労働党)というから日本でいえば自民党民主党両方の元国会議員が裁判にかけられていることに相当する。当然のことながら仲間をかばうため両党の現職国会議員が多数裁判長に嘆願書を出し、国会議員としての功績も考慮して何とか実刑だけは避けて欲しいと願い出たが、受け入れられなかった。恐らく刑務所で4カ月半暮らしてもらった後に自宅軟禁(home curfew)に切り替えるというのが今のチェイターさんを待ち受ける運命だろうと自身の不正経理を指摘された他390人もの英国現職・元国会議員が期待半分に見通しを述べている。この世に比例原則という正義があるなら、我が国で4億円とも10億円ともいわれる不正経理(どう見ても犯罪収益に該当すると思うが)を指摘されて強制起訴されることになった政治家はこの運の悪いチェイターの約100倍の悪事に相当するから懲役150年とすべきであろう。そうなった場合、彼を慕う国会議員が37-38年後に自宅軟禁に切り替えてもらえるよう情けをかけて嘆願書を提出してくれるだろうか。

チェイターの顔写真はこちら
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