アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

米国のウクライナ支援継続

 戦争には武器・弾薬が必要だ。軍事大国ロシアに対峙するには、規模がほぼ4分の1のウクライナにとって、同盟国の支援が必須となる。最大の支援国だった米国が、共和党の反対で昨年末から資金が枯渇し、新たな予算が議会を通らないことには、ない袖は振れないとなって、年初来ロシアの攻勢が顕著になってきていた。先月、ようやく、共和党が11月の選挙を意識したTrumpの翻意により、総額$610億(約9.5兆円)の追加支援を承認したことにより、間もなくウクライナ軍の増強になるだろう。

 

 11月の米大統領選挙において、現職のBiden大統領は、米国が支援した民主主義国ウクライナの勝利を実績として挙げることができれば、有利に選挙を進めることができる。対抗するTrumpにとって、Trumpが支援に反対したためウクライナが劣勢になることになると、不利になるから、Trumpとしてもウクライナが持ちこたえ、勝利できないまでも有利に戦いを進めてもらった方が自分の選挙のためにも利用できると考えたようだ。早い話が、Trumpにとって、ウクライナなどどうでもいいのであって、自分の選挙に役に立つかどうかしか考えていない。一方の民主党は、民主主義国家と独裁国家の闘いで、独裁国家=悪であるから、絶対にウクライナに勝ってもらわなければならないと考えている。

 

 $610億(約9.5兆円)の支援とは数年にわたる総額であり、とりあえずすぐに現物で供給できる武器・弾薬等は、米軍が在庫として抱える$10億(1,550億円)分だから、すべて今月中にはウクライナに届くだろう。これでウクライナは当分持ちこたえるはずだ。EUも2024年からの3年間で€500億(8.25兆円)の支援を承認しており、ウクライナ独裁国家に戦争で負けるとは誰も想定していない。

 

 今回米軍の在庫から供給するというPATRIOT missileもATACMS missileもロシアが恐れるmissileだ。PATRIOT(Phased Array Tracking Radar to Intercept On Target、目標物迎撃用追跡位相配列)radarは、地上配備型missile迎撃systemで、ロシアが発射するmissileをことごとく粉砕することができる。ロシアがウクライナ国内の重要な電力インフラなどを攻撃しようとしても、空中で破壊される。ATACMS(Army Tactical Missile System)は一発で約300個の爆弾を散らばすことができる地対地missileなので、敵が素早く逃げても絶対に逃げ切れない。

 

 米国はdroneの生産支援もウクライナに供与しており、ウクライナにおける実戦を通して世界最強のdroneを開発・生産するという米軍事産業の思惑もあるのだろう。これからの戦争は、人対人からdrone対droneの無人の闘いに移行するから、陳腐なdroneを作っても売れない。自社以外のdroneはすべて破壊する能力を持ったdroneだけが世界の市場を制することになるから、droneメーカーは、ウクライナ・ロシアの闘いを、飛躍か退却のlast chanceとみているはずだ。Putinが仕掛けてきた今回のウクライナ侵略は、Hitlerによるヨーロッパ侵略と何ら変わるものではなく、絶対に独裁者に勝たせてはならない戦争なのだ。