アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

リビア出張の思い出

狂人独裁者による反政府側国民無差別銃撃・空爆リビアでの反政府側死者の数は少なくとも6,000-7,000人を下らないと報じられている。カダフィの本拠地トリポリでは反政府デモに参加した人は秘密警察が見つけ出し連行しているとか、500-600人以上の学生がまとめて政府側に連れ去られ行方不明になっているとの報告もあり、被害は国際人権連盟が掌握している規模をはるかに超えていると思われる。米英仏印の4カ国は軍艦と軍事顧問団を2月末リビアに派遣し反政府勢力を支援している(インド一国で軍艦3隻・完全武装兵士1,000人以上)。当然、武器弾薬等も反政府側に援助しているからいずれカダフィ側の武器弾薬が尽きるまでには独裁者はサダム・フセインのような運命を迎えるのではないか。昔よく出張に行っていた国なので早く独裁者が消えてなくなり、リビアの国に自由と平和が訪れることを祈るばかりだ。砂漠の国で水は大変な貴重品であると実感した。ベンガジの(オマール・カヤームとかいう名の)一流ホテルでも、今日シャワーの水が出るか出ないかは神のみぞ知るという状態だった。なぜ昨日は少々緑がかった水が少し出て、今日は赤みがかった水が少し出るのかというのはまだましな方で、今日は水が出るから久しぶりに石鹸を使おうと体中に石鹸をつけ、水で洗い落そうとするとその時点で水が止まったことがあった。初めてベンガジに出張に行った時、今は亡き先輩と相部屋だったが、彼は既にこんなこと経験済みで、タオルで拭いておけば多少痒いだけで我慢できると慰めてくれた。幸い翌日の朝には薄青色の水がちょろちょろ出て前日の石鹸を洗い落とすことができた。夏のベンガジは40℃以上の暑さになり日陰でなければかなり厳しい。午後は公団も休みなのですることがなく、ホテルの外に出て聞こえるのは「アッラー・アクバル」のお祈りばかり、退屈すぎてある日出張で来た仲間と映画館を見つけて入ることにした。言葉がわからなくても画面を観るだけでも退屈しのぎになると思い入場料を払って映画館に入ったところ、動物園のような強烈な匂いで耐えられず5分もしないで諦めて出てきたことがある。一流ホテルの水の状況がこれだから、一般の人が住む家では決してシャワーができないのだと知らされた。欧米人はシャワーをしない時でも身体に香水を振りかけるから強烈な汗の匂いはしないが、当時のリビアは欧米の経済制裁を受けており、香水の輸入も禁止されていたのだろう。ホテルで出てくるサラダ(生野菜)にも注意を要する。何度使い回しした水で洗ったものかわからないからだ。水がふんだんに使える国に住むということは大いなる特権であると知らされたものである。