アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

あきれた銃自由放任主義国の悲劇

銃乱射事件にも懲りずアメリカ議会はObama大統領が提出した軽い内容の銃規制法案も否決した。規制案の内容は銃を売る前に購入希望者の犯罪歴調査を義務付けるという簡単なものだが、これさえ多数決で否決してしまった。世論調査ではアメリカ人の70-80%が身元調査の強化に賛成しており、国民の多数意見と国会議員の多数意見の隔たりがあまりにも大きいと言われる。

日本でも、世論調査ではタバコの税金を倍増する意見に賛成する国民の方が多いにもかかわらず国会で議論すると倍増に反対の議員が多数を占める。タバコ産業から選挙の支援を受けている者は当然にタバコ税増税に反対するし、前首相(民主党)のような議員自身が愛煙家という者もいて、たばこ税に関し国民の思いが法律に反映されない。

銃規制に関してはアメリカの国会議員もNRA(全米ライフル協会)の影響を受けていて、一人の銃を持った気違いがいるとして、銃を持たない者ばかりなら、その男に殺されるしかないが、自分達も銃を持てばその気違いを撃ち殺して、平和で安全な社会を作ることができると信じている。たとえ全ての銃を廃止したところで、全ての家庭から料理用の包丁をなくすことはできないから、気違いは包丁を持ち出して切りかかってくるだろう。その場合、自分達も包丁を持てば対等に戦えるかというとちょっと疑わしい。だから銃の方が実用的で合理的だという。

しかし、銃の現状を放置しておくアメリカで、先月2件の子供による射殺事件が起きている。New Jersey州では4才の男の子が誤って6才の男の子を撃ち殺してしまった。そして30日Kentucky州で起こった事件は、5才の男の子が誤って2才の自分の妹を銃で撃ち殺してしまったというのだ。このライフルは親が昨年子供用に買い与えた子供用の小型ライフルとのこと。1万円ほどで買えるプレゼントだが、子供が銃の使い方を学んでほしいという親の希望が起こした悲劇だ。全米で年間3万人とも4万人ともいわれる銃の犠牲者をなくすには、子供のうちから正しい銃の使い方を教えるのではなく、社会から銃自体をなくすしか方法はないと気違いNRAが考え直すしかこの国を救う道はないのではないか。