アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

子分の化学兵器と親分&保安官

国連報告により、8月21日にシリアで使われた化学兵器は、神経ガスサリンであることが判明した。アサド政権支配地域から反政府勢力の支配地域に撃ち込まれ、1,400~1,500人ほどの死亡が確認されている。神経毒症状の患者数は4,000~5,000人以上。化学兵器生物兵器は、最終的に核兵器に行きつく、人類破滅の武器だ。Obama大統領はAssadが化学兵器を使用したらシリアを攻撃すると昨年来警告してきた。

国連の報告によりシリアでサリンガスが使われたことが確認された。状況証拠は100% Assad政権側が使用したものとなっているが、Assad側とロシアだけが「反体制派」が使用したと主張する。Putinは反体制派が使用した証拠もあるとまで言ってのける。なぜ、Putinは独裁者Bashar al-Assadをそこまで擁護するのか。それには、不凍港のないロシアの特殊事情がある。ソビエト期の武器輸出代金約134億米砲砲よぶシリアの債務のうち73%に相当する98億米砲鯆⊂辰靴砲垢襪海箸帽膂佞靴董▲蹈轡△話翕譽轡螢△離織襯肇更繊頁中不凍港)に自国の軍港を持つことを認められているからだ。AssadがSaddam Hussein, Qaddafiのように失脚してシリアの支配者が代わると、ロシアの既得権益がどうなるか予想が付く。現在も大量の武器をAssad側に輸出しているが、全て与信であり、掛け売りだ。今でも代金回収の見込みはかなり低いが、反体制派がシリアを掌握してしまうと、代金回収の可能性はゼロになる。

Assadは米国による軍事攻撃を避けるため、親分Putinに頼んで、所有する化学兵器を廃棄すると米国に伝えた。反体制派が化学兵器を使ったと主張しながら、己の化学兵器を差し出すというのだから、いかにもインチキくさい。しかも戦争を始めようとする米国とシリアの仲裁役がAssadの親分肌Putinとなれば、疑わずに化学兵器廃棄合意をどうして祝福できよう。Putinといえば、化学兵器を使ったのはAssadではなく反体制派だと断定している唯一の第三国だ。この世でカラスが白く見えると言うのはAssadとPutinだけだ。黒っぽいものは白だと断定する親分と子分に、どうして合意通りの化学兵器廃棄が期待できるだろう。合意発表の後、早速、Assadは「1,000鼎望紊覯蹴慂軸錣鯒儡?垢襪砲10億米(≒1,000億円)という莫大な費用がかかるが、アメリカがこの費用を負担して、廃棄された有毒物質をアメリカに持って行くなら、化学兵器を廃棄してもよい」等と条件をつけた。国際条約では、化学兵器を製造した国の費用と責任で廃棄するものだ。

化学兵器の廃棄に携わってきた専門家は、内戦中の国における作業は困難であり、ほぼ不可能とも言う。50カ所以上に上る秘密庫に1,000徹幣紊硫蹴慂軸錣あり、更に原料、製造機器などが散らばっている。親分が米国と合意内容を交渉中に、一部は既にレバノンイラクに運んだとも言われる。500~1,000人は必要と言われる査察官が調査にシリア入りする頃には、現存する化学兵器の一部はシリア国内から消え去っているのだろう。John Kerry保安官が上司Obamaさんに報告中にも、シリアの化学兵器の現状は流動的で、あったものまでなくなってしまうから。