アミのひとり言

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「聖人」も法王の名誉職?

Vatican(カトリック教会)は、27日、二人の元ローマ法王を聖人として正式に認めた。従来、聖人とは殉教者とか奇跡をおこなった人が、イエス・キリスト12使徒に次ぐキリスト教界の功労者として認められた人で、死後相当期間経過して聖人となる。バテレン禁止令違反の罪で捕らえられ、1597年、豊臣秀吉により磔の刑にされた26名のキリスト教徒殉教者(日本人20人、スペイン人4人、ポルトガル1人、メキシコ人1人)は、265年後の1862年に聖人に叙せられた。日本二十六聖人と言われる。
 
今回聖人と認められた元ローマ法王ヨハネ23世(John XXIII1963年没)とヨハネ・パウロ2世(John Paul II2005年没)のお二人。聖人と認められるには、生前の人格・行いが神のように立派であるだけでなく、少なくとも二度、奇跡を起こしたことが科学的に認められなければならないとのこと。John Paul IIについては、死後2カ月後にパーキンソン病のフランス人修道女を治癒したのが第一の奇跡、同じく死後6年後2011年、コスタリカ人女性を不治の病(脳動脈瘤)から救ったのが第二の奇跡とVaticanに認められたのだという。二つの奇跡で聖人になる必要条件を充たしているのだそうだ。二人とも、枕元に立ったJohn Paul IIの姿を見たと言うが、既にお亡くなりになられている元法王を見た時に病気が治ったとか言われても、これが「奇跡」とはにわかに信じがたい気もする。
 
フランス人修道女(Marie-Simon-Pierre、当時40代)の方は、奇跡が起こる前夜、パーキンソン病を患っていた元法王の名前を鉛筆で書いて祈っていたと言うも、Vaticanは科学的な観点から治癒の因果関係は解明できていないとも認めている。どう考えても、自分のパーキンソン病を治すことができなかった法王が、見たこともない異国のパーキンソン病の修道女を治癒するというのも「奇跡」に近い。しかし、Marie-Simon-Pierreさんのパーキンソン病は完全に治って、今は文字も書かけるし、車の運転もできるという。
 
コスタリカ人女性Floribeth Mora、当時48)の場合は、動脈瘤に出血があり、医者から余命1カ月以内と宣告されていた20116月、自宅で雑誌の表紙に出ていた元ローマ法王John Paul II)の写真が自分に語りかけてくれたと証言する。「立ち上がりなさい。怖がることはない。」
元法王の言葉に従い立ち上がると、不治の病から解放されて、元の通り元気になったという。医者もなぜか脳動脈瘤が治ったと認めているが、なぜかは理解できないとのこと。
 
とにかく、この二つの奇跡によりヨハネ・パウロ2世は没9年という超短期間で聖人になることができたのだそうだ。もう一人のヨハネ23世はどのような奇跡をなさったのか知りたいところだが、この方の奇跡は認められていない。没後相当期間経過した場合は、現ローマ法王Francisco)の裁量で聖人になれるという。聖人という呼称もローマ法王上がりの名誉職か。
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