アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

プーチンの陰謀

ロシアのPutin政権批判の急先鋒であった野党指導者BorisNemtsov氏(55才)が先月末、モスクワ市内で射殺された事件で、犯人とみられる人物5人が逮捕された。他に一人は拘束される瞬間に自爆死している。真相は解明されておらず、恐らく今回も解明されぬまま闇に葬られるだろうが、裏ですべてを取り仕切っている人物がいることは周知の事実だ。一番怪しい人物は他でもない、ギャング国家の大ボスPutin

 

理由はある。問題のウクライナ東部に、ロシア兵9000人以上と戦車や重砲、装甲車など500台以上が送り込まれている、とウクライナPoroshenko大統領はロシアを批判していたが、Putinは、ロシア兵は一切派遣していないと否定し、そう主張するなら証拠を示してもらいたいと居直っていた。Nemtsov氏は、ロシアが軍隊を派遣している証拠を事件の翌日公表するとラジオで発表していたのだ。義勇兵が勝手に武器を持ち込むのは政府のあずかり知らぬことなのかもしれぬが、Putinを正直者と思っている人はいないまでも、うその証拠を出されると彼は大いに困る。いくら金を使ってでも、反証の情報が暴露されるのは阻止しなければならなかったのだ。

 

PutinNemtsov氏のことを苦々しく思っていた理由はほかにもある。ロシアはソチ冬季五輪に五輪史上最高の500億㌦(約6兆円)の予算を計上したが、半分以上の250億~300億㌦相当が使途不明金となっている。この事実をNemtsov氏と反Putin市民運動活動家Leonid Martynyuk氏が共同で報告書にまとめ発表した。報告書は「五輪はPutinの私的プロジェクトだ。資金を盗んだのが誰かは明らか。Putinの取り巻きしかいない」と糾弾しているから都合悪い。

 

Putinの中心人物でPutinに消されたと思われる人物は、Londonで毒殺されたLitvinenko氏、モスクワで射殺された女性ジャーナリストAnna Politkovskaya氏だけではない。かつては大統領Putinの最大のライバルであった政治家兼実業家Berezovskii氏(2013年死亡、67才)も亡命先Londonで変死している。彼は同じLondonで起こったLitvinenko氏毒殺事件を指揮した真犯人はPutinだと公言していた。2009年、モスクワの路上において、チェチェン問題に対するPutinの対応を批判していた女性記者(25才)とチェチェン共和国の人権擁護派弁護士(34才)が射殺される事件が発生、その3年前には、同じモスクワ市内を自動車で移動中のロシア中央銀行第一副総裁(41才)が発砲された銃弾で運転手共々射殺される事件が発生している。この露銀副総裁は資金洗浄の疑いのある多数の銀行の免許を剥奪した功績を持つ。他にもPutin政権下で州知事など複数の地方政府高官が殺害されている。心あるロシア人は、Putinの野蛮な独裁からロシアが10年前の穏やかな時代に戻る望みはもうなくなったと嘆いている。