インドネシアで3月26日から行方不明になっていた25才の男性が、巨大なニシキヘビに呑み込まれているのが見つかった。パーム油の畑(plantation)で油を採取していたAkbar Salubiroさんが、帰宅しないので家人が警察に捜索願を出して、村人と共に近くを探していたところ、溝で腹を膨らませて動けなくなっているアミメニシキヘビ(reticulatedpython)を見つけた。怪しいと思って、この体長7mの巨大蛇を捕まえ腹を切ってみたところ、中から衣服を着て靴を履いたままのAkbar Salubiroさんが出てきた。もちろん彼は既に亡くなっていた。専門家の弁によれば、体重50kgほどの蛇が自分より大きな動物を襲い呑み込むのは、危険なことだがありうるとのこと。
2013年、インドで酔っ払った男性が路上で寝ていたところを、同じアミメニシキヘビに丸呑みされたという事件が報道されている。2012年、茨城県のペットショップで飼育していた体長6.5mのアミメニシキヘビに、65才の男性が絞殺された事件が我が国で報道された。世界各地でニシキヘビをはじめとする巨大な蛇により人間が被害に遭っている事故が報告されている。ほとんどは蛇に絞め殺されるだけ、子どもなら丸呑みされることもあるが、大人の場合は、肩甲骨が硬すぎてつぶせないので、普通には呑み込まれることはないらしい。ところがここまで巨大な蛇となると大人の肩甲骨も呑み込むことができる。
蛇が家畜などの動物を呑み込んでも、1週間くらいで酸と酵素で骨を溶かし大体消化することができるようだ。蛇が人間を丸呑みする場合、まず先に人間を殺してから呑み込むらしい。人間の心臓を強く締め付けることにより、心臓が力負けして血の流れが止まり、わずか数秒で死亡するのだそうだ。このほうが窒息死させるより早く死んでしまう。
インドネシアSulawesi島で巨大蛇が見つかった前日、村人がパーム油畑の方向で人の叫び声をきいたとの報告がある。恐らくAkbar Salubiroさんは、蛇に心臓を締め付けられた結果、血流が止まり即死した後、呑み込まれたのではないかと想像されている。蛇は蛇でも、ここまで巨大な蛇となると、我々人間もやられてしまうとは、恐ろしいことだ。