アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

ロシア疑惑と加計学園疑惑

Trumpに解任された前FBI長官James Comeyの議会証言で、Trumpの部下Mike Flynnの捜査から手を引くよう、また、FBI長官の地位に残りたければ大統領であるTrumpに忠誠を誓うよう要請されたと述べ、これは大統領の指示だと了解したと証言した。Comey氏はTrumpとは出来が違うので、やんわりと断ったところ、先月8日、突然、FBI長官を解任された。ComeyTrumpの会談は1対1で行うため、他の司法長官などは退席させたため、第三者の証人はいない。証拠はComey氏のメモだけだ。当初、大見得を切っていたTrumpは、「Comey会話の録音記録がないことを望むだろう」と、さも録音テープがあるようなことを言っていたが、自分に不利な記録をとるはずもなく、Comey氏議会証言の後、その録音テープはないことをあっさり認めた。
 
これは、明らかに大統領による司法妨害であり、Comey氏との会談の前に他の人を退席させたということは、Trumpが自身の行為について問題があると認識していたことの裏付けにもなる。いずれにせよ、米史上最悪で最も危険な大統領の弾劾に向けた捜査は、Mueller特別検察官の手によって行われる。時間がかかり、手続きは長い道のりだが、民主主義が最後に勝つ米国だと信じたい。
 
翻って、加計学園獣医学部開設許可問題では、安倍首相の積極的関与を示唆する文書が、文科省内部で出回っていたと証言する前川前事務次官に対し、親分擁護のため、麻生副総理、菅官房長官、松野文科大臣ら全員が、そのような文書は文科省内を探しても見当たらなかったから存在しないと否定していた。関与した文科省職員の実名が出ても「怪文書」扱いで調査の必要なしと主張、つい最近まで文科省事務方のトップを務めていた人が「ある」と言っているのに、既に辞職された方の発言はにわかに信じられないと、ないものはないと主張する。誰が考えても官邸の言い分は筋が通らないから、ついに文科省は再調査をすると認めざるを得なくなった。
 
安倍首相のお友達が理事長である学校法人に特別の便宜を図ることは、行政の公平の観点から、あってはならないことであり、首相の関与・指示が証明されると、お友達のTrumpのような運命になりかねない。なにせ、過去50年に渡り文科省獣医学部新設必要なしと、どこにも許可してこなかったのだから、加計学園が今回新設許可されれば、半世紀ぶりの獣医学部となる。
 
文科省内で件の文書を探すのは簡単だ。その文書を持っているという職員は複数いるし、文書を破棄した人でもパソコンに入っているから、パソコンを調べればいくら消去しても復元できる。北朝鮮拉致被害者の再調査をするようなもので、既に結果は出ているのだ。再調査の結果やはり文書は見つからなかったとは言えないので、今度は「文書は見つかったが、首相の働きかけがあったとは認められなかった」との結論に持っていこうとしているのであろう。道理でTrumpAbeが初対面でも仲良くなれたわけだ。嘘つきで真実を隠蔽するTrumpが代表する米国は、民主主義存亡のがけっぷちにある。同様の状況にある日本も、安倍長期政権が続くと、民主主義が捻じ曲げられることになるだろう。