アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

英国で暗躍するもう一人の新型女スパイ

 英大物下院議員Barry Gardinerなどに多額の政治献金をして近づき、英政治家を自由に操っていたとして、英国籍の中国系女弁護士、Christine Lee(57才?、夫は英国人)に気をつけろと、英国保安部MI5(Military Intelligence Section 5、軍情報部第5課)が全国会議員に注意喚起したばかりだが、今度は、別の中国系女スパイが、正々堂々と英大物上院議員Michael Batesの妻として、英議会の通行証を持ち、自由に国会に出入りし、政界で幅広い人脈を持っていることが公表され問題になっている。Christine Leeが浸透型スパイとすれば、今回判明した新型女スパイは、一体型スパイとでもいえよう。

 

 この女は中国名「李雪琳」(alphabet表記はXuelin Li)、Lord Batesの妻Mrs. Batesとして英政界で名が通っている。夫のLord Michael Bates(Bates卿)は上院議員の重鎮で、歴代英政権(Theresa May首相、David Cameron首相、John Major首相)で大臣を十数年にわたって務めてきた英政界の大物議員。前妻と離婚して一人ぼっちの時に、これまた前夫と別れて一人で中国との貿易を手掛けて財を成したXuelin Liと、彼女が北朝鮮の政府関係者のために主催した晩餐会で知り合い、二人は2012年に再婚した。Xuelin Liが中国浙江省杭州市からLondonに渡ったのは1989年という。

 

 Mrs. Batesは保守党に総額£20.6万(約3,200万円)を献金し、年間£5万(約780万円)の会費を払ってDavid Cameron元首相が設立した保守党献金者クラブに参加し、同党上層部と親密な関係を築くことに成功した。2014年、当時London市長だったBoris Johnson(現首相)はMrs. Batesより、Londonの湾港地域Royal Albert Dockの再開発projectの業者に、実績のない中国企業(総部基地=Advanced Business Park)に受注させるよう要請され、最終許可を下した経緯がある。単にBates卿夫人に頼まれただけで許可したのではなく、裏があるのではないかと議会から追及されている。もちろん裏の部分は上手に隠したのだろう。

 

 習近平は、英国訪問中の2015年10月20日、議会演説でBates夫妻らの名を挙げて、中英友好に尽力したと讃えている。Mrs. Batesは英国内で親中派組織「英国中華全国統一促進会」の副会長を務めたほか、中国では共産党中央組織「中国人民政治協商会議」の代表や、複数の政府系華僑団体の主要幹部を務めたバリバリの隠れ共産党員だ。この女スパイは、中国共産党「中央統一戦線工作部」(United Front Work Department、略称「中央統戦部」)の関連団体の理事を務め、統戦部の会議にも出席していたことも判明した。英国情報局保安部(MI5)は、統戦部を名指しして「英国の政治に秘密裏に干渉している」と強烈に批判している。

 

 この女スパイはLondonの中国大使館とも密接な関係にあり、2019年12月、当時の駐英中国大使(劉暁明)はBates夫妻に関するdocumentary上映会を主催し、中国大使館で撮った3人の記念写真を公開している。またこの駐英中国大使は、tweetで、Bates夫妻は習近平思想の拡散に努力している、と謝辞を述べているから呆れてしまう。女スパイが、英国人上院議員と一体の体を装って、中国共産党のpropaganda役を担っていたことが、遅まきながらわかったのだ。