アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

また起こった白人警官による黒人射殺事件

米国で、また白人警官による黒人被疑者の射殺事件が発生した。今月4ArizonaPhoenix車の中で、麻薬を取引している男がいるとの通報を受けて、駆けつけた白人警察官が、黒人の男(Rumain Brisbon, 34才)に手を見せるよう命じたところ、男はその場から自分のアパートに逃げこんだ。追いかけた警官はアパートの中で、床に伏せろと命じるも、男はポケットに手を入れ、警官は、その手がポケットの中で銃を触っている感触を得たので、自己防衛から先に男の胸を撃った。男は1時間後に死亡、ところが男のポケットに武器は入っておらず、薬の瓶が入っていたのだった。しかし、男の車からは麻薬(marijuana)と半自動拳銃が見つかっている。
 
Brisbonは、過去、窃盗や麻薬取引などで有罪判決を受けており、4人の子供を養うためには、多少非合法の仕事もしなければならなかったのだろうが、全米で白人警官による黒人射殺事件が多数発生していて、Phoenixでも警察に抗議のデモが起こっている。特に、前日の3日、警察に首を絞めて殺された黒人被疑者(Eric Garner43才)追悼のデモが全米規模で起こったばかりだった。Garner717日、New YorkStaten Islandで闇のタバコを売っているところを私服警察に見つかり、そこにやってきた3人の制服警官の一人(Daniel Pantaleo29才白人)が、彼の首を後ろから羽交い絞めにして、「息ができない!」と何度も叫ぶ男の息の根が止まるまで締めつけ、男は死んでしまった。
 
被疑者の首を羽交い絞めにする行為は、New York警察では違法であり、認められていない。いくら相手が自分よりはるかに大男(Garner191cm 160kg)であったといっても、Pantaleo警官の行為は正当化されるか疑問のあるところだが、この警官を起訴すべきか判断を委ねられた大陪審123日、「不起訴」と決定したので、全米で人種差別に抗議する大規模デモが起こったのだった。Garnerには、窃盗、暴行、麻薬取引、タバコ密売、身分偽装などで30回以上の逮捕歴があり、大陪審は、警官の行為に違法性はないと最終決定を下した。Garnerが亡くなったことにより、残された妻と6人の子供の生活はますます厳しくなるだろう。
 
警官による黒人被疑者の「殺人事件」は、全米で28時間に一人との統計があるという。白人と黒人の対立はかなり根が深い。黒人の多い都市でまともなところはないというのが定説だ。Detroitが破綻したのも黒人の町になってしまったからだ。黒人大統領が誕生して6年にもなるが、目立った改善は見られていないようだ。