米ＦＢＩがビン・ラディンと並ぶ最重要指名手配容疑者として行方を追っていた81才の元大物マフィアが6月22日16年に及ぶ逃亡の末逮捕された。有力情報に200万ドル（約1.6億円）の賞金がかけられていたバルジャー（James Bulger）はロサンゼルス近郊の閑静な住宅地に愛人の女（60才）と住んでいた。この男は、麻薬やギャンブルで膨大な利益を上げていた組織の元CEOで、銃で人の眉間を撃ち抜くなどの冷酷な殺人事件を少なくとも19件起こしている。本名のJames Bulgerではなく偽名の Charlie Gaskoという名で上品そうな女性とサンタモニカの海岸からすぐ近くの高級住宅地の３階建てアパート（100万ドル以上のcondominium）に住んでいたが、この歳になっていく分アルツハイマー型認知症が出てきた（同じく逮捕された愛人の話）ためか、昔のような慎重さがなくなり、まんまと警察の策略に落ちたようだ。従来彼のアパートにどこから電話しても自動留守番電話が返事するだけで彼が直接電話を取ることがなかった。今回は警察が「お宅の地下の駐車場に賊が入ったので調べに来たところだが、すぐに降りて来ていただけないか」との電話を取って降りてきたところを逮捕されたという。夜眠れなかったり一日中うつ状態になったりするなどのアルツハイマー型認知症のおかげで御用となったこの男は、クレジットカード社会の米国で一切カードは使わず現金で支払いをしてきた。男が逮捕されてすぐにアパートの中で愛人も逮捕されたがそのとき家の中に偽造身分証明書と共に80万ドル（約6,400万円）の現金を隠し持ち、火災報知機を30個設置していたそうだ。元マフィアの親分といえども認知症の進行には勝てず、全米の新聞は「ハッピーエンド」の報を伝えている。
一方、世界一大金持ちの小国モナコ、ここの国王アルベール二世（Albert Grimaldi, 53才）は昨年6月に婚約した元オリンピック水泳選手Charlene Wittstock（33才）と７月２日正式に結婚した。これでモナコ公国の跡継ぎ（次期国王）が誕生する可能性が出てきたので、国を挙げてのお祭り騒ぎだ。53才の国王はプレイボーイとして名が通っており、今回初婚だが認知した婚外子が二人いる。一人はカリフォルニア出身のアメリカ人旅行者との間の女の子（大学生）、もう一人はトーゴという国のairline hostessとの間の7才の男の子（パリ在住）。しかしモナコの憲法により非嫡出子にはモナコ王室の継承権が否定されている。国と王室を絶やさぬようにするために永遠のプレイボーイが正式に結婚を決意したということはモナコ国民にとって大変めでたいこと。元背泳ぎの選手Charlene王妃の父親はセールスマン、母親は水泳のコーチ、新郎Albert国王は国際オリンピック委員会の委員。とにかくこれでモナコ王室が後継者に恵まれる可能性がでてきたことでハッピーエンドとなりそうだ。（地元ではCharlene王妃の運命はDiana王妃のような悲劇が待ち受けているという噂話がもちきりという。アルベール二世はCharlesのように単なる mother complex ではなく本物のプレイボーイだから。）
