アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

金正日後の北朝鮮

金正日死亡の報から一週間ほど経ってようやく真相が伝わってきた。彼は中国の病院に入院していて15-16日に中国で死亡、その後遺体が北朝鮮に戻ってきたようである。金正日は国際社会から孤立していて、中国以外に頼るべき国がないので、中国の経済的属国になる道を選ばざるをえなかった。北朝鮮が輸入する燃料の9割、食料の7割は、中国から来ている。中国が北朝鮮の地下資源をほぼ独占的に利用させてもらうのはお互い様だ。かえってよその国が入ってくると中国にとって都合が悪いので北朝鮮を自由に泳がせ東アジアの暴れん坊国であると宣伝して、我々が圧力をかけて押さえこんでやると国際社会の信任を得ようとしているかのようである。北朝鮮でクーデターが起こるなどして内部崩壊すると、隣国である中国に混乱が波及するのでそれは防がなければならないというのは表向きの理由にすぎない。北朝鮮内部の権力闘争が激化して北朝鮮崩壊となると米韓などが北朝鮮に介入する口実を与えることになり、万が一にも(東西ドイツ統一のように)朝鮮半島が統一されてしまうと在韓米軍が中国・北鮮国境に駐留したり、ミサイルを配備したりするかもしれず、これこそ中国が最も恐れている状況だからだ。しかし北朝鮮で一番力を持っているのは130-140万人の軍だといわれている。軍には中国派と反中国派の権力闘争があって、金正日後継者三男の後見人である張成沢は中国派が支持しており、中国は当面三男・張成沢の新体制を支援するのだろう。この張成沢という人物は過去に反中国派のライバル李済剛に交通事故で殺されそうになったが、危機一髪で難を逃れ、逆に昨年、李済剛を交通事故で死亡させた(暗殺)といわれている。金正日の直系である長男・次男を父親の葬儀に参列させないほどの理由があるということは、換言すればこの長男・次男が金王朝3世崩壊の原因になる可能性がかなり高いということであり、中国も保険をかけておくに違いない。従い何が何でも金正恩体制を支持するというものではなく、現に2年前三男が後継者に内定した後長男(金正男)暗殺計画が持ち上がった時、中国側は手を出すなと牽制したといわれている。誰が北朝鮮の後継者になろうと中国が望むのは従順な属国の首領なのだ。