東京五輪が決定してから、海外の新聞はこぞって"The Yakuza Olympics"と題する記事を流している。サシミもヤクザも日本を代表する名詞だ。昨年2月、米紙"Daily Beast"がThe Yakuza Olympicsという題の記事を発表、そこにはJOC副会長・田中英寿(日本大学理事長)が住吉会会長と一緒に写っている写真が掲載されていた。記者Jake Adelsteinは、日本のヤクザの世界に詳しい。こんな人物が要職にある「東京オリンピック」は、大いに問題だと指摘した。
同じ記者が先月21日、South ChinaMorning Postという香港の一流紙に、同じJOC副会長・田中が今度は山口組会長と一緒に写っている写真を掲載した。同じ写真は4月16日付Bloombergという新聞にも掲載されている。おそらく酒の席だろう。対立する暴力団の両方のトップと親しいJOC副会長の交流の幅がいかに広いか、印象付けるものだ。山口組会長と一緒に写っている写真は、昨年9月頃日本の新聞社各社に送られてきたが、それを最初に掲載した敬天新聞社の記者が金属バットの暴漢に膝の皿を割られ重傷という襲撃を受けた事件が発生、同時に、新聞各社には、「敬天を襲撃した。写真を掲載したら同じ目にあわせるぞ!」といった脅迫電話がかけられ、結局、日本の新聞社はどこもこの写真を掲載する勇気を持たなかった。しかし、海外の新聞社には脅迫電話はかかっていないので、1月2日Vice Newsがこの写真を掲載した。
この新聞を手にした維新の党の牧義夫代議士は、4月15日、衆議院文部科学委員会で、田中とヤクザの関係を追求した。答弁に立った下村文科相は、今回の事案を初めて知ったとし、文科省の中につくるか、あるいは大学の中に第三者委員会をつくるかはともかく、大臣自身が調査をし、判断したいと回答した。金属バットが牧代議士、下村大臣を襲ってくる前に、真相を解明し、田中と闇の世界のつながりを明らかにしてくれることを期待したい。田中は日大理事長として、日本大学の工事を受注している建設会社から500万円以上のリベートを受け取っているとも報道されている。我が国最大の日本大学は、年間約100億円の私学助成金を受け取っている。国の税金が形を変えて理事長のポケットに流れているという疑惑の真相をただした。
東京五輪準備委員会会長に就任した元首相・森喜朗についても、ヤクザのボスの息子の結婚式に出たりして、闇集団との癒着が以前から問題になっている。4,600億円を超える東京五輪の建設費用について、業界の常識では5%はヤクザに流れると日本をよく知る米記者Jake Adelsteinはいう。日本が東京五輪を勝ち取って、一番喜んでいるのはヤクザだと彼は言うのだ。