アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

追放されたトランプの運命は?

 米大統領選、11月3日の投票日から5日ほど経過してようやく勝者が民主党Joe Biden候補に確定した。各種メディアはそろってBiden新大統領の当選確実を報じており、元大統領George W. Bush共和党)もBiden氏に祝福の電話をしている。しかし、負けたDonald Trumpだけが悪あがきしていて敗北宣言をしていない。不正投票があるとして法廷闘争で戦うとうそぶいており、支持者を集めて選挙結果に抗議する集会を開くと一人頑張っている。

 

 事前の世論調査では圧倒的にBiden優勢となっていたところ、4年前のようにTrumpが土壇場でひっくり返す可能性が大と予測する報道もたくさんあり、みている者はかなりマスコミに振り回されたが、結果的にTrump敗退で一安心だ。Bidenに投票した者は7,550万人で史上最多、しかし、負けたとはいえTrump支持が7,100万人もいたのには驚く。過去4年にわたって君臨した嘘と不正にまみれた詐欺師大統領に、更に今後4年間も米国の命運を託そうと考えているアメリカ人がそれほど多いとは恐ろしい現実だ。

 

 裁判を重ねてごねている間に時間切れとなり、下院の投票(1州1票)でひっくり返すのも夢ではないと考えているのかもしれないが、裁判所も世論がそうはさせないだろう。でもTrumpには、そこまでしてでもこの選挙に負けるわけにいかない個人的事情がある。今は現職大統領の免責特権で各種訴訟を免れているが、推定4,000件ほどの訴訟が待っている。すべて起訴された場合、少なくとも1回は出廷しなければならず、平日毎日1回出廷してもこれだけで16年かかる。ゴルフなどしている場合ではない。

 

 脱税に関する各種訴訟、Robert Mueller特別検察官が提起した司法妨害疑惑、選挙資金法違反事件(ポルノ女優に払った口止め料)、Donald Trumpの父親の遺産訴訟(代襲相続人であるMary TrumpはDonaldより遺産総額約$3,000万だと言われていたが、後になって実は$10億近くあったことを知ったというもの)、女性記者Jean Carrollによる名誉棄損訴訟(Donald TrumpがNew Yorkのデパートの試着室で女性記者をrapeしたとして訴えられている)など大統領に対する訴訟は実に広範囲にわたる。

 

 これらの訴訟から逃れるには、Trumpは来年1月20日にWhite Houseを去った後、国外に逃亡するのではないかと観測されている。彼は海外に自分の不動産を所有しているので、住むところには困らないが、検察が追いかけてくるので、できれば米国との間に犯罪人引渡し条約がない国に逃亡するか亡命することになるだろう。今回の選挙活動に大金をつぎ込んだ(対抗馬のBiden氏はその4倍ほど使っている)こともあり、Trumpの財政状況はかなり厳しい。今後4年間で個人的に保障しているローン約$3億(約300億円)の支払に加えて、今後4年間だけで約$9億(900億円)の不動産負債を返済しなければならない。推定約$25億と言われていた詐欺師の資産は数年以内に消えてしまい、過去6回破産した男に、7回目の破産が待っているとも言われている。こんな男が大統領を続けるのは米国の恥だ、Biden氏当選は米国に自信をもたらす。