アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

内乱扇動罪のトランプを即罷免せよ

 6日の米連邦議会議事堂を一時的に占拠したトランプ支持軍団は、民主国家米国で過去200年にわたって起こったことのないクーデター未遂事件だ。今のところ少なくとも5名の死亡者が出ている(うち一人は警察官)。1月6日の連邦議会で、最終的に選挙人の数が確定することになっていたので、それを阻止して、トランプが今回の選挙の勝者は自分だと主張するため、自分の支持軍団に議会に押しかけろと暴力行為を扇動したのだ。

 

 11月初めの時点で既にBiden:Trumpの獲得選挙人の数は306:232と確定していたが、1月6日の議会では形式的にこれを連邦議会で認め、20日就任の新大統領をJoe Bidenとするという儀式だ。この儀式がなければ手続き上、新大統領は決まらない。Trumpは、この儀式を粉砕すれば、自分がもう一期大統領を務めることができるかもしれないと淡い期待を持っていたが、余りにも幼稚な発想だ。算数の基本を理解する子供でも、選挙で誰が勝ったか簡単に分かる。

 

 4時間にわたって議事を妨害した議事堂乱入者達は、その間、一時的に議事堂を乗っ取り、議員事務所などから国家安全保障に関わる書類・電子データなどを盗み出し、器物を損壊し、警護の警察官までを死に至らしめた。Trumpは、前日の集会でTrump支持軍団の議事堂乱入を煽っていたので、警察を呼ぶこともせず、最終的に議事堂に連邦警察を入れる決定を下したのは副大統領のMike Penceだったというから、Trumpはこのクーデター事件の首謀者以外の何者でもない。

 

 クーデターを成功させるには、国会議員の大半を殺害するなどもっと極端な暴力に訴える必要があったのだろうが、たとえそのような企てが成功してもTrumpがもう一期大統領を務めることはできなかったであろう。自分の票がBidenに盗まれたと根拠のない嘘で7,400万人ほどのアメリカ人を騙してきた男といえど、ヒットラーのような独裁者にはなれなかったはずだ。独裁者になるには、そこそこ賢くなければならず、Trumpにはその頭脳がない。アメリカの友人はTrumpが大嫌いで、Donald Trumpのことを最初はDTと言っていたが、大統領になって数カ月経ってからは、iDioT(馬鹿者)と呼んでいた。単なる詐欺師、脱税師、嘘つき、女たらしに留まらず、人格の欠落した動物なのだそうだ。

 

 今回のクーデター未遂事件により民主党からは、合衆国憲法修正第25条に基づく、大統領の即時罷免の要求が出ており、共和党にも副大統領Penceを始め、閣僚で賛同する者が出ているとの報道だ。即この男を首にするには、Pence副大統領と閣僚の過半数がTrumpにその旨を通知すればよい。Trumpはそれに対して異議申し立てをする権利があるが、上下両院で2/3以上の絶対多数で罷免に賛成すれば、罷免は確定する。いずれにせよ20日にはBiden次期大統領が就任するので、Trumpはあと12日で大統領ではなくなるが、12日間もこのキチガイに大統領を続けさせるのは、米国にとってあまりにも危険だとの認識が民主・共和両党の議員に共有されているからのようだ。議事堂乱入事件の実行犯を全員、大統領Trumpが恩赦するなんてことも有り得る。正義も民主主義も絵に描いた餅と化す。時間はないが、良識ある国会議員はすぐに行動を起こすべきだ。