アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

ガス供給も停止される暴力団

 暴力団トップの使用者責任から組総裁などに、死刑判決が出たり、配下の組員がやった詐欺などの責任を負わせ、損害賠償命令が出る時代だから、かなり暴力団も気を付けなければ、組織壊滅になりかねない。そんな中、来月からは、暴力団と分かれば都市ガスも供給停止するとの通知を、東京ガス大阪ガスが出して、暴力団に圧力をかけている。この2社で全国の60%以上をカバーする。

 

 東京ガスは、9月上旬、「ガスのご契約内容に関するお知らせ」と題する文書を、契約者に配布した。その内容は、顧客に契約条項の一部が変更されたことを伝えるもの。具体的には「お客さまには、自己又は自己の役員が、現在かつ将来にわたって暴力団暴力団員、暴力団準構成員、総会屋等の反社会的勢力に該当しないことを表明し、保証していただきます」というものだ。約款には

「これらに違反した場合はガスの需給契約を解約することがあります」と記載されていて、暴力団員であることを隠してガスの契約をしている者がばれた場合は、即、契約を止められることになる。大阪ガス東京ガスと同様に、今月お知らせ、10月1日から同様の約款変更を行う。

 

 警視庁・道府県警は、既に暴力団の本部事務所や幹部らの自宅を把握しているので、にわかに親族・家族名義に変更したところで、すぐにばれる。まず、組事務所のガスが止められ、次に組の幹部の自宅に移り、徐々に組員の自宅のガスが止められるだろう。今回は都市ガスが対象だが、プロパンガスに代えたところで時間の問題だ。プロパン供給業者もいずれ同様の措置をとる。電力会社が同様の措置をとるまで、しばらくの間は電気は切られなさそうだから、オール電化に切り替えようとするのかもしれない。

 

 はっきりしていることは、これからの時代、反社会的勢力でこの世を生きていくことは大変難しいということだ。トップには使用者責任が追及されて、子分の起こした特殊詐欺の収益を全部吐き出さなければならない。部下が殺人事件を起こせば、トップの指揮命令があったと認定され、無期懲役も死刑もある。割の合わない職業だから早めにやめなさいというのが、社会が彼らに語っていることだろう。

 

 住吉会暴力団員が広範囲に起こした特殊詐欺事件、2021年6月18日、大阪高裁で被害者52人と住吉会トップの間で和解が成立し、住吉会側は和解金6億5,200万円を支払った。住吉会元総裁西口茂雄は大阪地裁に訴訟が提起された後、2017年死亡したため、遺族が訴訟を引き継いだ。大阪地裁判決で使用者責任が認められ、支払いを命じられていたが、住吉会側が控訴し、6月、ついに諦めて和解に応じ、支払ったものだ。損害賠償責任は死んだとて、無罪放免になるものではない。ガスも止められ不自由な生活を強いられるなら、職業をかえて真っ当な職に就くしかない。