アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

キャンプ用品窃盗転売男逮捕

 先月、北海道で、キャンプ場から高価なキャンプ用品を盗み、フリマサイトで転売していた男が逮捕された。被害に遭った人は札幌市在住の主婦、昨年9月、自宅から車で1時間くらいのキャンプ場に出かけ、たまたましまい忘れたYetiブランドのクーラーボックス(買値38,000円、1年使用)が、深夜から早朝にかけて、誰かに盗まれたのだ。そんな大事なものをテントの中にしまい忘れた方にも過失があると言えるが、窃盗はもっと悪い、犯罪だ。

 

 しっかりした主婦は、このまま泣き寝入りでは納得できないと、家族で相談した結果、犯人は転売目的ではないか、そうならすぐに転売サイトに出すかもしれないという見当をつけた。この事件の経緯を主婦が長女に説明したところ、その晩、長女がメルカリとラクマで、盗られたものと同じ色のYetiクーラーボックスが出品されているのを発見したという。高価な商品であればあるほど写真をたくさん載せるものだが、件のクーラーボックスには写真が2枚しかついていなかった。長女は客を装って、いろんな角度から写真を撮って送ってほしいと頼んだところ、すぐにたくさん写真が送られてきた。

 

 Yetiのシールを貼っていた場所からは、シールが剥がされていて、その跡が残っていた。焚き火の時についた炭の跡や、子どもたちがつけた傷など、見覚えのある特徴がすべて一致した。何とか綺麗にならないかこすったので、汚れの場所までよく覚えていたという。ますます犯人だと確信を持ったところで、今度は主婦が、「エビ美味しかったですか?エビ食べました?ぷりっぷりでしょ?返してくれませんか?それ」と、初めて出品者にコメントを付けた。実は、盗られたクーラーボックスには、前日に食べきれず帰宅後に食べようと思っていたエビや肉などの食材も入っていたのだ。

 

 コメントがついて間もなく、クーラーボックスは出品から削除されたので、この出品者が犯人であることが確定した。こういうこともあろうかと予測して、それまでのフリマサイトの一連の投稿のスクリーンショットはすべて保存していたので、削除されても証拠は手元にある。しかし、警察に被害届を出すにはこれらの証拠だけでは足りず、現場検証が必要。片道1時間かかるキャンプ場に警察と2~3回行き、一度はテントも張って盗難に遭った時の状況も再現して、ようやく被害届を出したという。

 

 警察が裁判所に提出する調書を作成して、主婦のサインを求めた時点で、既に犯人の氏名、職業、自宅など把握していたようだが、まだ主婦には伝えられない。調書をもとに裁判所が逮捕令状を出し、4月になって、やっと犯人逮捕の報が届いた。(同時に北海道内ではニュースになったとのこと)犯人は江別市在住の24才、介護福祉士の男。「盗むためにキャンプ場に行った」「売ったら金になりそうだと思った」などと警察に話している。主婦からクーラーボックスを盗んでから、7カ月後の逮捕となったが、その間にも、男はキャンプ用品をいろいろ出品しており、一部は落札もされている。警察は余罪も追及しているとのこと。Yetiクーラーボックスは出品から削除したため売れ残って犯人の手元にあり、無事主婦に戻ってくるという。