アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

日本にもある中国の秘密警察署

 米New York Manhattanの中国人街で、今月17日、中国系アメリカ人の男2人が、米司法当局に逮捕された。米国のど真ん中で、中国の秘密警察署を運営していたという。表向きは福建省出身者向けの懇親会などを行う非営利団体の事務所として登録されていたが、実態は中国政府(公安部)の代理人として、ほぼ公然と中国の警察活動を行っていたことが判明したのだ。反体制的な言動をとる人など、共産中国にとっての「問題人物」に嫌がらせをして、自発的に帰国させ、中国で刑務所にぶち込むという。10年刑期を勤めれば家族に害は加えないと言うのだそうだ。

 

 スペインの人権団体Safeguard Defendersによれば、中国の在外警察署は少なくとも世界53か国、102か所にのぼるとのこと。その中には日本も含まれ、東京と福岡の2か所と指摘されている。しかし、日本の中国在外警察署は2か所どころではない。日本の警察が把握しているだけでも、東京に2か所(秋葉原と銀座)、名古屋、神戸、大阪、福岡と少なくとも6か所に及ぶ。秋葉原の拠点はビジネスホテルが入る雑居ビルで、New Yorkと同じく福建省福州市の名前が入った一般社団法人の名前になっている。

 

 Safeguard Defendersによると、2021年4月から2022年7月までの1年4カ月の間に、世界中で中国の在外秘密警察により「自発的に」帰国させられた中国人は、23万人に及ぶという。これだけ情報が自由に出回る時代に、自由の味をしめ、共産主義なんてまっぴらと思う中国人の数は少数であるはずがない。にも拘らず、習近平独裁政権は、共産主義体制を維持するため、体制批判を許さず、政府や習個人を公然と批判する者を、社会から消し去ろうとしている。

 

 外国で中国の警察権を行使するのは主権侵害(内政干渉)になり、国民を脅して帰国させるのは人権侵害である。表面上は強制的帰国ではなく、自発的に帰国した形にしているが、実は脅迫行為によるものだ。帰国しなければ医療保険やpassportが打ち切られる、国内の子どもたちが通学できなくなる、国内の家を破壊するなどの脅しをかけるのだ。

 

 英国も中国の在英秘密警察署の存在を確認しており、断じて容認できないと摘発に乗り出したところだ。しかし、当の中国は、そのような秘密警察署は存在しないと居直っている。中国の偵察気球が米国で撃墜された時も、そんな気象気球しか存在しないと否定するし、中国にとって、都合の悪いことは全て根拠のない言いがかりだと片付ける。全世界が、独裁者習近平の共産中国の国家的犯罪を断罪し、独裁者を地上から葬り去らなければならない。