アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

東日本大震災から1年

関連死も含めて2万人を超える犠牲者を出した東日本大震災から1年が経過したが、復興への道のりは阪神大震災の時と比べてもかなり遠い。阪神に比べて被災地域が超広範囲に渡るというのも一因ではあるが、放射性物質で汚染された地域の処理が人間の一生程度の長さでどうにもならないというのが最大の要因だろう。福島第一原発事故から1年を契機に「原発いらない」と主張して反原発集会が日本各地で開かれた。福島県で開かれた集会では、呼びかけ人代表の福島大学副学長・清水修二氏は集会で「原発反対の声は痛恨の思いを込めた福島県民の叫びであり、この声を全国の心ある人に届けるのは福島県民の使命であり義務だ。」と訴えた。東京・大阪・広島・札幌・福岡などでも同様の大規模な集会やデモ行進が行われた。子どもや若者のようなこれからの日本を背負っていくべき国民が原発事故の後遺症を負って住まなければならない国を我々は絶対に残してはいけない。原発推進派御用学者は、自分達の論理が破綻したため福島第一原発事故以降めったにマスコミに登場しなくなったが、それでも電力各社は私企業の利益優先で物事を考えるから「原発の安全性を確保してから」なんとか再開したいといい、毒饅頭に取りつかれた原発立地地方自治体の首長は麻薬中毒患者が麻薬を求めるように運転再開という「苦渋の選択」をしようとする。民主党政権も未だに「脱原発」を言えないでいる。国家として経済的に倒産しかけているイタリアですら国民投票で95%以上の賛成で原発撤廃を決めているのに。わが国は他国に教訓を提供するだけで自国には何の教訓にもなっていないということか。福島第一原発の内部がどうなっているのか1年経っても誰ひとり分からないという現状に直面してもまだやめようとしない人間はよほど科学の力を信仰している者か、先のことなど分からないと居直って思考を止めた者のいずれかであろう。陸が住める環境でなくなった5,000万年前、クジラはダーウィンの適者生存の進化のごとく海中の生活に順応して今日まで生き延びてきたように、人間も一部の者はいずれ進化してほとんどの放射性物質と共存できる体質を築くことができるのかもしれないが、海中生活に適合できたクジラはごく一部のはずであるから、原発を続けて放射性物質に満たされる地球上で生き延びることができる人口は1%以下の確率であろう。大多数のクジラが陸上で滅びたようにほとんどの人間は放射性物質で命を落とし子孫を残さないことになるだろう。何としても核兵器原発を一刻も早く地球上からなくさなければ人類の未来はないということを改めて認識すべき時だ。