アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

母校野球部が甲子園初出場

卒業から45年、昨年秋から噂できいていた母校遠軽高校野球部が、21世紀枠で、高校の有史以来初めて甲子園に出場することが正式に決まった。もともとレスリング部とかラグビー部は北海道でも強い方だったが、今は野球部も強くなったとは、母校の若者に敬意を表する。

高校野球はほとんどが野球専門の私立高校が、常連で出て活躍しているような気がして、あまり興味がなかったが、今回わが母校が出場するというので調べてみると、結構、公立高校でも少ないながら甲子園に出ていて、たまに優勝までしているようだ。(1996年の愛媛松山商業、2007年の佐賀北高校) 確かに一般の公立高校ではそうはいかないが、私立高校はめぼしい中学生を一本釣りすることもでき、初めの時点で差がついている。高校野球を私立組、公立組に分けるべきだという議論もあったようだが、公立で体育科を持つ、ほぼ私立のようなところもあるから難しい。

21世紀になった2001年から、ハンディのある公立高校にも甲子園への道を開こうと始まった制度が、「21世紀枠」なのだそうだ。2001年から毎年2校、2008年(第80回大会)から毎年3校、そして今年は第85回大会を記念して最多の4校がこの別枠で選ばれて、わが母校にチャンスが訪れた。選考基準が「他校の模範である」というだけで曖昧という批判もあるようだが、候補に挙がるためにはある程度の実績も必要だ。母校野球部は2005年、2006年、2011年、2012年と、北北海道大会で4度決勝戦に進出して敗退した実績を持つ。準優勝では甲子園に出ることがかなわず、さりとて、雪の多いグラウンドに建てたビニールハウスの中で、3万スイングをノルマに打撃練習をしているという若者の夢はいつか実現してあげたかった。これが真の教育というものだろう。選考委員の方々の英断に祝福あれ。

これで、1967年夏と1970年春に出場した網走南ケ丘高校(北緯44°1′)を抜き、遠軽高校は日本最北端(北緯44°4′)での代表となった。冬の最低気温は-30℃以下、こんな環境下で、耳かけして手袋をはめ、野球の練習をしようと決心するだけでも相当の勇気がいる。だから僕らの頃は冬の体育はスキー、ラグビー、柔道、レスリングだけと決まっていた。ここまできたら初戦敗退でもなんでもいい。甲子園に来るというだけで、生徒の人生にとって最大の意義がある。

体罰・リンチで名の知れたバスケット部の顧問(小村基、47才)のいる大阪・桜宮高校など、非人間的扱いをして無理に実績を上げるというのは、教育の目的から逸脱していることは明らかだ。高校の運動部は鞭を使ってサーカスの猛獣に芸を仕込むのとは訳が違う。桑田元巨人選手も体罰は絶対に良くないと指導者に説いて回っている。オホーツクの極寒は自然罰であり体罰ではない。この寒さに勝つことは、自然に勝ち自分に勝つことだろう。できれば初戦だけでも勝ってほしい.... 行きますよう、応援に。