アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

世界の人口はどこまで増えるか

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今から約1万年前の世界人口は500-1,000万人だったと推測されているそうだ。農業の普及に伴い食糧事情が改善されて、2000年ほど前の西暦1年頃には1-2億人に増えたという。その後も人口は徐々に増え、西暦1,000年頃の世界人口は2~3億人前後と推測されているが、西暦1,802年には10億人に達し、1,927年には20億人(123年で2倍)、1,974年40億人(47年で2倍)、1,998年60億人(37年で2倍)、そして2,011年には70億人まで増えた。現在は71~72億人とみられている。我々地上の人間はどこまで増え続けるのだろうか。国連の予測では、2,024年80億人(50年で2倍)、2,037年90億人、2,050年100億人(63年で2倍)となっている。地球はどれほどの人間を養うことができるのだろうか。

世界では1,961年以降、平均13年で10億人ほどの人口増加という現実があり、今も現に1年に7,500~7,800万人くらいが増えているから、国連の予測は(少なくとも統計学上は)実態に即しているとも言えるが、ノルウエーの未来学者ヨルゲン・ランダース氏(Jørgen Randers、68才)は、そんなに増えるはずはないという異説の持ち主だ。地価や株価が上がり続けている時に、間もなく下がると予測するにはよほどの勇気がいるが、彼はかなり確信を持って自説を主張する。

人口の増える原因には農業革命(食糧増産技術)、産業革命(工業製品を売って食料を調達する)、医療革命(医学・医療技術の進歩)、社会インフラ整備(衛生環境の改善)などが考えられるが、Randers氏は、人間による環境破壊(都市に人口が集中することも含む)を主な原因として2,042年の81億人を天井に、人口は減少に転じると予測する。

人類による二酸化炭素(CO2)の排出量は、森や海等の自然が吸収し得る限界を優に超えており、ダーティーエネルギーからクリーンエネルギーに転換するにも、今の先進国の商業資本主義とは矛盾する(短期的には経済効率が悪化するから)上に、選挙で選ばれた代表者による民主主義国の方針を変えるにも、国民の負担が増すような政策がとられることはないからだ。ブッシュ息子(George W. Bush)が京都議定書に反対したのも、日本の現政権が原発をやめないと公言するのも、短期的な経済的利益だけを追求するからであり、結果的に有権者の票を得やすいからという理屈からだ。世界の人口はますます都市に集中する結果になり、都市に住む女性が生涯に産む子供の数は確実に減少しているので、81億人以上には増えないという。その時の世界の飢餓人口・貧困人口は30億人を超えるそうだから、今なんとかしなければ、我々の子孫はバラ色の未来を夢見ることはできなくなるだろう。