アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

気がつけば「南シナ湖」

やがて、南シナ海は実質的に中国の湖「南シナ湖」になる。海軍の拡大強化を図る中国共産党習近平は、南シナ海を自国の湖に変えようとしている、との報告が米政府に上げられた。報告書を作成したのは著名な研究機関である戦略国際問題研究所(Center for Strategic and International Studies = CSIS)、米国防総省の委託を受けた超党派の中立的専門家集団だ。
 
中国は現在、空母艦船(aircraft carrier)1隻を所有し南シナ海に派遣しているが、現在2隻目を建造中であることを公表した。中国軍が、空母機動部隊(carrier strike group = CSG)を複数隻、南シナ海に展開すると、係争国が権利を争う海域には、ほぼ、いつも、中国の空母機動部隊がいるか、半日以内にやってこれるようになり、事実上、南シナ海は中国の湖になるという。そして、その時期は2030年までに来るという。共産中国建国100周年となる2049年以前に、中国は南シナ海を完全に自国の支配下に置いてしまう(見込みだ)。
南シナ海は中国、台湾、PhilippinesVietnamIndonesiaSingaporeMalaysiaに囲まれているが、中国と大きな領有権問題を抱えているのはPhilippinesVietnam2カ国。IndonesiaNatuna諸島領有権で中国と争っていたが、中国が勝ち目なしとみて主張をやめ、逆にIndonesiaを中国の海洋進出の味方につけた形だ。台湾とMalaysia南沙諸島(Spratly Islands)を巡って中国と領有権問題を抱えているがPhilippinesVietnamほど深刻な問題には発展していない。
中国は、南沙諸島に造成した人工島に軍事施設を勝手に建設し、強引に自国領土(+領海)と主張するも、ここまでやられては、仏のObamaさんも静観できなくなり、Freedom of Navigation operation(航行の自由作戦)と称して、昨年10月、米軍艦船を人工島の12海里内に送った。(その後二度目の派遣は130西沙諸島12海里内 中国はPhilippinesVietnam以外のすべてのASEAN諸国を味方乃至中立に持ってきて、多数決で己の主張を通そうとしている。領土・領海も最終的には「要は金目でしょう」の世界だから、AIIBを通じてこれらの国にカネをばらまき、我が国の海洋進出を応援してねと言うようなものだ。中国とPhilippinesVietnamが戦えば、軍事的には中国が勝つだろう。米国がPhilippinesVietnamの味方をしなければ。
南シナ海を自国の湖にしようとしている中国は、尖閣諸島はもちろん、沖縄(琉球)も自国の一部だと主張している。台湾も中国の一部だし、奄美大島だって中国のものだと主張すれば、南シナ海から東シナ海までをすべて中国の湖と化すことも可能と考えているのだろうか。中華大帝国の実現に向けて、せっせと領土拡大に励む中国に対抗するには、我が国は日米安保条約に基づく米国の助けを借りるしかない。仏のObamaさんが尖閣諸島は安保条約の適用対象」と宣言してくれたので、2010年の「尖閣中国漁船衝突事件」は事なきを得たが、米国の後ろ盾がなければ、あの時中国が尖閣に乗り込んできたかもしれない。小国日本は、米中のどちらの親分につくべきか明らかだ。韓国の女性大統領のように、米中等距離外交などとたわけたことをやっていると、いずれ米国から見捨てられ、中国の奴隷になるのは、火を見るよりも明らかだ。