同じくアルゼンチン、Córdoba州にカピタン(Capitán)という名のGerman Shepherdを飼っていたMiguel Guzmánという男性がいた。Capitánは、元々13才の息子Damianのために父親Mr.Guzmánが買ってあげた犬だが、犬はMr. Guzmánと大層仲良しになり、彼は毎日仕事を終えて家に帰ると犬を散歩に連れて行った。ところが、Mr. Guzmánが2006年3月24日突然病気で亡くなり、妻Verónicaと息子Damianは市内の墓地にMr.Guzmánを埋葬した。
2-3日後、主人が突然いなくなって悲しみのどん底にいる母・息子のところから犬のCapitánまでいなくなってしまい、必死に探すも見つからず、1週間後、夫のお墓に行くとそこにCapitánが横たわっていたという。母・息子は、びっくりして犬を家に連れ戻すも、また何日かして犬が家出をしてMr.Guzmánの墓守をしていたという。何度か連れ戻すも毎回同じ結果になるので、見守っていると、犬は夕暮れ時から朝になるまでMr. Guzmánのお墓に頭をくっつけて寝そべっている。墓地の管理人もこの義理堅い犬が大層気に入り、食事を与え狂犬病の注射も受けさせて、まるで映画ハチ公のようだと墓地に住み着くのを容認した。
そのCapitánが腎疾患になり、2018年2月、ついに享年15才で犬生を全うした。Mr.Guzmánのお墓の所で亡くなっているのを、翌朝、墓地の管理人が見つけたという。2006年に飼主が亡くなってから12年の長きにわたってずっと亡き飼主の墓守をしたから、アルゼンチン全国で超有名犬になり、動物愛護団体(FUPA= Foundation of Animal Protection)の強い要望もあり、Villa Carlos Paz墓地の運営委員長は、人間専用の墓地だが、例外的にMr. Guzmánのお墓の隣に犬Capitánを埋葬することを許可したのだった。