アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

地球の危機を訴える少女

Swedenの16才高校生、環境活動家、グレタ・トゥーンベリさん(Greta Thunberg)の23日、国連本部で開催された気候変動に関するサミットでの演説が注目を集めている。Gretaさんは、8才の時に地球温暖化問題を知って摂食障害になり、その後も地球温暖化問題を考えてうつ病にもなったりしていた。そして昨年夏、Swedenを熱波が襲い、それがもとで山林火災が続出、明らかに地球温暖化の影響で雨はほとんど降らず、平年より気温は10℃高く、山林火災はあちこちで起こり、悪夢が現実となった。

 

学校に行っている場合でないと、その後、毎週金曜日は学校を休み、地球温暖化に反対する学校ストライキを続けている。彼女に同調する高校生は多く、Swedenのみならず、英国にも世界中の国で金曜日の学校ストライキSNSを使って広まったという。日本でも同調する若者も出て、9月20日には世界160か国5,000か所で少なくとも400万人の若者が地球温暖化反対スト、デモ行進に参加したとのこと。

 

Gretaさんの母親はオペラ歌手、父親は俳優、少なくとも家庭環境はこのような世界的環境活動家を生むような家庭ではない。単に、彼女の感受性の問題だ。このまま大人が何もしなければ自分たち子どもが大きくなったら地球には住む場所がなくなるという強迫概念から、今行動しなければ後悔したところで遅すぎると大人たちに訴えているのだ。(一部の地球温暖化懐疑派は、Gretaは両親など大人の影響を受けて学校をさぼっているだけと批判しているが、これは当たらない)

 

国連気候変動サミットは事務局長Mr. Guterresの主導で開催され、パリ協定の先を目指して2050年までに実質的CO2排出をゼロにすることを目指している。賛同する国・地域は80ほど集まった。しかし、地球温暖化が進んでいると認識しない米国Trumpとか、いまだに石炭火力発電に頼っている日本などは具体的に何も約束せず、パリ協定などくそくらえという立場だ。

 

Gretaさんは、30年も前から科学がCO2排出量増加により地球温暖化が進んで、このままでいくと、今後10年間で気温上昇を1.5度以内に抑えるのはかなり難しくなり、人間が対応できなくなる非可逆的な連鎖反応を引き起こすリスクは限りなく高くなると訴えた。IPCC気候変動に関する政府間パネル)の発表でも、このままCO2が排出され続ければ、2100年までの海面水位が100年間で1.1m上昇する、氷河の40%以上が消滅する、その結果、気候変動にともなう災害などの多発から生態系に大きな被害が生ずると警鐘を鳴らしている。

 

Gretaさんは、大人はこの問題に対して具体的に何をするか我々若者に約束する義務があると主張する。なぜならば大人から引き継ぐ地球は我々子どもたちなのだから。科学を理解できない大人が政治に携わるべきでない。政治にかかわる大人は、我々子供たちの将来の地球を守る必要がある。今の子供たちの将来の住処がなくなれば、自分たちは一生大人を恨むだろうと警告を発した。我々はこのGretaさんの訴えに、充分耳を貸さなければならない。