アミのひとり言

事務所のアイドル犬アミのひとり言です。

米国で18才の黒人村長誕生

 アメリカで18才の大学1年生が、12月6日実施された首長選挙で見事当選を果たした。18才で首長になったケースは過去4人あったが、今回は初めての黒人ということで話題になっている。今年6月に高校を卒業して、この秋から大学に入ったばかりの若者が、人口1,800人の村の村長になる。高校では生徒会活動をしてきて、その延長で、さびれた地元の村を活性化したいと立候補したのだと言う。

 

 Jaylen Smithという名の若者はArkansas(アーカンソー)州Earle(アール)村が、空き家が多く人口減少傾向にあるため、何とか魅力的な村にしたいと、村の活性化について生徒会で議論してきた。その結果、若者の雇用を創出し、食品店に行くための公共交通機関を導入して、更に、安全な村にするため警察を24時間運営するのがよいとの結論に至った。彼の対抗馬だった男性は、同村に40年以上勤務した経験のあるNemi Matthews Sr.(道路管理者兼警察警部補)だが、選挙の結果は235:185で、実務経験のない18才の新人に軍配が上がった。1月から正式にEarle村の村長になる。

 

 18才の村長というのは、今回が初めてではない。なぜか、2005年の首長選挙で、18才が3人も当選している。Pennsylvania州Linesville村(人口1,000人)では、当時高校3年生だったChristopher Seeleyという若者が144:80の票差で当選し、彼は二期目も当選した。同じ年、Michael Sessionsという高校3年生もMichigan州Hillsdale村(人口8,300人)の村長に当選した。票差は671:668、わずか3票の差だが当選は当選だ。まだ高校生だったので執務は放課後に限られた。もう一人はIowa州Roland村(人口1,400人)の村長になった18才高校3年生Sam Juhl、彼は対立候補がなかったため無投票で村長になり二期目も務めている。不思議なことに、2005年は18才が3人、偶然、首長に選ばれた年だ。(アメリカで首長の三選は禁止されている)

 

 その後、2018年の選挙で、もう一人18才の若者が村長に当選している。Oregon州Yoncalla村(人口1,100人)の村長になったのはBen Simonsという大学1年生、閉鎖されていた図書館を再開したなどの実績を残している。2008年の首長選挙では19才の大学1年生が町長に当選している。Oklahoma州Muskogee町(人口37,000人)の町長に選ばれたのはJohn Hammonsという若者、人気があったらしく、二期目も当選している。これらは全て白人だが、今回の選挙で当選した18才の村長Jaylen Smithは、初めての18才の黒人首長ということで斬新なニュースになっている。10代の首長は、アメリカではteen mayorといい、経験はないが、却って、しょうもないしがらみなどない方が新鮮でよいと受け止められているようだ。